研究課題/領域番号 |
17520533
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山田 誠 京都大学, 大学院人間・環境学研究科, 教授 (70086172)
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研究分担者 |
金坂 清則 京都大学, 大学院人間・環境学研究科, 教授 (00092825)
小方 登 京都大学, 大学院人間・環境学研究科, 助教授 (30160740)
天野 太郎 同志社女子大学, 現代社会学部, 助教授 (70293933)
稲垣 稜 奈良大学, 文学部, 講師 (20378821)
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キーワード | 人文地理学 / 歴史地理学 / 日本近代都市 / 地価 / 地籍図 / 土地宝典 / 土地台帳 |
研究概要 |
本年度は昨年度に引き続き、利用可能な資料の探索を行うとともに、すでに利用可能となっている資料のいくつかについて、統計処理・地図化等を通じて解析作業を開始した。まず本年度に新たに存在を確認できた関係資料には、以下のようなものがある。ア)明治中期、大正期、昭和初期の3時点の横浜市の土地宝典(横浜開港資料館等蔵)。イ)大正末期と昭和10年代の函館市の土地台帳(国立国会図書館蔵)。ただしこれらについては、以下の理由から本年度はまだ解析作業を始めるには至っていない。まずア)は量的に膨大なだけでなく、今日一般の閲覧に供されている写真版では一部に文字の判読が困難な箇所がある。またイ)については、所蔵目録での確認にとどまり、まだ閲覧の機会を得ていない。入手もしくは閲覧済の資料群についての解析作業は、多くがなお中途の段階であるが、現時点までに以下の作業がほぼ完了している。1)東京市の浅草・下谷・本郷・小石川・神田の5区において、関東大震災の直前と数年後の2時点の最高地価地点とその金額が明らかとなった。2)神田区については、大震災直前の時期の地価分布を町丁目単位もしくは更にその中を細分したレベルで図化することができた。3)昭和10年ごろの名古屋市における地価分布を、1筆ごとの階級区分図の形式で作成した。4)明治30年ごろの京都市における、営業税算出の際に用いられた街路ごとの評価額(地価そのものではないが実勢地価を反映したものと考えられる)の階級区分図を作成するとともに、そこから読み取れるいくつかの事実についての論述を含む論文を執筆・投稿した(未刊行)。
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