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2007 年度 実績報告書

黒潮ルートのイモ栽培文化-琉球弧の島々と台湾-

研究課題

研究課題/領域番号 17520549
研究機関関西大学

研究代表者

橋本 征治  関西大学, 文学部, 教授 (50067633)

キーワード人文地理学 / 農耕文化 / 黒潮ルート / 文化伝播 / 琉球弧の島々 / 台湾 / フィリピン / 地誌
研究概要

本年度は,過去2年間にわたる黒潮ルートに沿う根栽農耕文化研究の総括の年と位置づけた。前半は,それまでの研究成果を公表するとともに,引き続き研究協力者と連携しながら資料分析とディスカッションを行った。後半は,研究の総括に充てるとともに,若干の補遺調査を行った。
4月に公表した「台湾蘭嶼におけるタロイモ栽培」は.台湾島南部の離島,蘭嶼の先住民ヤミ(タオ)族の根栽農耕文化に関する過去2年間に及ぶ実地調査の成果をまとめたものである。これによって,ヤミ族の根栽農耕様式、特にタロイモ栽培の実態を明らかにし,彼等が根栽農耕の正統な継承者であることを明らかにした。そして,より詳細なタロイモ栽培様式の比較検討によって,ヤミ族のものは南西諸島型とオセアニア型の中間型として位置づけられることを論じた。
6月に公表した「西太平洋地域の文化領域と日本-南方の視点から-」日本の先史文化を広く西太平洋の諸文化圏の中に位置づけ,人種・言語・石器・土器・農耕などの角度から考察したものである。大きくは日本の基層的文化が,アジア大陸東部に連なる東西軸と北方文化・南方文化に連なる南北軸という二つの基軸に沿う諸文化の流入あるいは交流を通じて形成され,成熟してきたこと,特に農耕文化には南方的要素が強く認められることを論じた。10月に公表した「タロイモの栽培と伝播-日本・台湾・フィリピン-」は,台湾ヤミ族の根栽農耕の研究のさらなる展開を行うとともに,親縁関係にあるフィリピン最北部のバタン諸島のイヴァタン人の根栽農耕にも視野を広げて,根栽農耕文化伝播め黒潮ルートの解明に迫ろうとしたもめであり,本研究の深化に寄与するものである。
これらの研究成果を総括して,本研究の研究成果報告書としてまとめた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 台湾蘭嶼におけるタロイモ栽培2007

    • 著者名/発表者名
      橋本 征治
    • 雑誌名

      関西大学東西学術研究所紀要 40

      ページ: 55-77

  • [学会発表] 東西学術研究所における東アジア研究の成果と課題2008

    • 著者名/発表者名
      橋本 征治
    • 学会等名
      法政大学沖縄文化研究所
    • 発表場所
      法政大学
    • 年月日
      2008-01-18
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] 石原潤他編『領域と移動』 (アジアの歴史地理第1巻)「西太平洋地域の文化領城と日本-南方の視点から-」2007

    • 著者名/発表者名
      橋本 征治
    • 総ページ数
      127-135
    • 出版者
      朝倉書店
  • [図書] 関西大学東西学術研究所編『アジア・世界をっなぐ海の回廊-文化の出会い-』「タロイモの栽培と伝播-日本・台湾・フィリピンの文化避逅-」2007

    • 著者名/発表者名
      橋本 征治
    • 総ページ数
      181-201
    • 出版者
      関西大学東西学術研究所

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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