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2007 年度 実績報告書

文化を跨る媒介者として変貌するエスニック芸能者群像の文化関係論的文化人類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17520560
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

宮坂 敬造  慶應義塾大学, 文学部, 教授 (40135645)

キーワード文化関係論 / エスノ文化表現者 / 間文化媒介表現者 / 間文化ネットワーク / 交錯再帰的変化 / オーストラリア先住民 / トランスナショナルな間文化媒介過程度
研究概要

2007年度は、前年度末期をまたがり継続のかたちで豪州短期調査を続行したが、研修協力者R.Edwards氏に加えQueensland大学の研究者たちS.Bulter,S.Watson,Th.Collie,G.Zuckerman、P.Memott,S.Badbige各氏の協力をえ、オーストラリア先住民系の間文化媒介表現者に該当すると目される先住民系画家、演劇家、シャーマン芸能家たちに接触した。ブリスベイン周辺在住の彼らに加え、アリス・スプリングズ在住の先住民系画家と白人系の画商品媒介者たちと接し、インタビューを行った。シドニーにおいてシドニー大学研究者A.Corn氏により、ちょうど訪問中のArnhemテリトリーの先住民儀礼詠唱執行者等と面談の機会をもち、また、先住民系画家とも接触した。彼らとのインタビュー資料に基づき、各地域や帰属集団に応じて、主流集団への対峙過程での媒介、さらには都市と後背間の媒介、そしてトランスナショナルな間文化媒介過程に連なっていく道筋や時間が異なる点があるものの、そうした過程に移行していく一般的なパターンは共通している事、それを、「交錯再帰的変化」という概念で捉えられる点を確認した(2007年論文「エスノ・アートの交錯再帰的変化とオーストラリア先住民系アートの一局面」で論じた)また、岐阜県郡上八幡市で開催された身体音楽芸術芸能ワークショップで海外経験を豊富にもつ芸能家への面談、および北海道静内でアイヌ系儀礼シャクシャイン祭り観察と面談を行い海害交流のこれまでの経緯を調べつつ、間文化媒介表現者の類型検討のための資料とした。この年度は主として経費の点からシベリア短期調査や国内他地域の調査は行えなかったが、エスノ文化表現者の間文化媒介表現活動と間文化ネットワークに関して有意義な類型資料が蒐集でき、次年度研究に発展的展開が可能となる文化関係論的検討が得られた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] エスノ・アートの交錯再帰的変化とオーストラリア先住民系アートの一局面2007

    • 著者名/発表者名
      宮坂 敬造
    • 雑誌名

      慶應義塾大学アート・センター年報 14

      ページ: 24-31

  • [学会発表] 総括討論:グローバルネットワーク中の憑依治療者の現在2008

    • 著者名/発表者名
      宮坂 敬造
    • 学会等名
      慶應義塾大学人文グローバルCOE哲学・文化人類学グループ研究セミナー『アフリカにおける葱依儀礼とアフリカ的"Person"-McGill大学E.Corin教授を迎えて』
    • 発表場所
      慶應義塾大学 三田キャンパス
    • 年月日
      2008-02-29

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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