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2005 年度 実績報告書

文化遺産としての住まい-関西近郊都市における住文化の変容を民俗建築学の視点で分析

研究課題

研究課題/領域番号 17520564
研究種目

基盤研究(C)

研究機関関西大学

研究代表者

森 隆男  関西大学, 文学部, 教授 (30388409)

キーワード住まい / 郊外住宅 / 儀礼
研究概要

1 研究の概要
今年度は、北摂地域のうち吹田市千里山をフィールドに調査を実施した。博物館や研究機関で当該地域の住まいに関する文献資料を収集し、それらをもとにかつて千里山住宅地と呼ばれたエリアに残っていた住宅で間取り図の作成と聞き書きを行なった。
2 成果
(1)千里山住宅地は、大正中期にイギリスの田園都市をモデルにつくられた本格的な郊外住宅地であった。近くに鉄道会社が経営する遊園が造られるなど順調に開発が進められたが、昭和に入り社会経済情勢により計画が中絶することになった。当時の面影を残しているのは噴水と放射状の道路、そしてわずかに残る当初の住宅である。
(2)日常生活に必要な物資の買い物はエリア内の店舗が利用されたが、衣類や家財道具などは京阪電車(後に阪急電車)で結ばれた天神橋6丁目の商店街が利用された。勤務先もこの地に求める人が多かった。しかし、梅田との直通電車が開通するに至り、買い物や娯楽、勤務先が梅田方面に変わる。
(3)神仏にかかわる宗教的な装置は比較的少ないが、家族の死を契機に仏壇を購入している。その際、本家から過去帳の写しを受けるということである。年中行事等の儀礼は比較的簡素化されている。
(4)当初の間取りの基本は和室であるが、応接間は洋間の形式が採用されていた。第2次世界大戦後は、洋室が増加する傾向が認められる。また、比較的早く子供部屋を増築する家が多かったようである。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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