研究課題/領域番号 |
17520565
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
福岡 正太 国立民族学博物館, 文化資源研究センター, 助教授 (70270494)
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研究分担者 |
細川 周平 国際日本文化研究センター, 研究部, 助教授 (70183936)
劉 麟玉 四国学院大学, 文学部, 助教授 (40299350)
植村 幸生 東京芸術大学, 音楽学部, 助教授 (80262252)
田中 多佳子 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (70346112)
中原 ゆかり 愛媛大学, 法文学部, 教授 (00284381)
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キーワード | レコード / 音楽学 / 音盤学 / データベース / 東アジア / 大衆文化 / 国際研究者交流 / 韓国:台湾:中国 |
研究概要 |
1.ディスコグラフィー作成のためのデータ整備 日本コロムビア外地録音資料について、民博保有の情報カード(主に中国語、手書き)、日本コロムビア社内関連資料(新譜決定通知等)、歌詞カード(ソウル・台北録音分)、現地研究者提供データ等により、データ入力(中国語、ハングル、日本語等)を行った。日本コロムビアによる製作が確認できるレコードの内、約8割のデータ入力を終えた。今後、海外研究協力者等の協力により、データのチェックを行い、ディスコグラフィー出版を目指す。 2.国立民族学博物館所蔵レコード原盤の調査 全6800枚のレコード原盤の内、約2000枚について調査を行った。原盤の状況、及び原盤とそのケースに記載された各種情報を記録し、写真撮影を行った。資料には、原盤番号(複数記載の場合もあり)のほか、発売時のレコード番号、各種書き込みがあり、内容の同定や、録音、プレス、再プレス等の経緯等の解明につながる可能性があることがわかった。今後、平成18年度中に全原盤の調査を終え、並行して情報と写真のデータベース化を進めたい。なお、一部の原盤について複製音源を作成することを計画していたが、原盤調査に予想以上の時間がかかったためまだ実現していない。 3.国際セミナー「日本コロムビア外地録音資料の文化史的意義」の開催等 人間文化研究機構連携研究との共催で、台湾から4名、韓国から3名の研究者を招き、標記国際セミナーを開催した。外地録音資料は、世界的にラジオやレコード等のマスメディアが普及し、新しい音楽の生産と消費のスタイルが形成された20世紀前半のまとまった資料であり、日本の植民地支配という特殊状況下で東アジアにどのような音楽文化が形成されたかを明らかにする重要な資料であることが、同セミナーで再確認された。そして、今後、相互に研究情報を交換し、共同でさらに研究を深めることとした。
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