本年度は、前年度の作業をもとにして下記の作業を行った。 第一に、社会保険労務士制度の研究を進める上で、全国社会保険労務士会連合会との関係を構築することができた。そこで、本研究活動の一環として、青山学院大学ビジネスローセンター、全国社会保険労務士会連合会との共同で、「社会保険労務士の将来」というシンポジウムを開催した(平成18年12月19日)。大槻哲也氏(全国社会保険労務士会連合会会長)による基調講演「社会保険労務士の現状と課題」をもとに、パネルディスカッションを、清川啓三氏(厚生労働省労働基準局労働保険徴収課長)、吉沢瞭一氏(神奈川県社会保険労務士会)、台豊氏(青山学院大学法学部助教授)、Lee John氏(韓国外国語大学校法科大学教授)、当方で行った。 第二に、研究を進める上で、日本の社会保険労務士制度と類似したものとして、韓国の公認労務士制度があることが発見できた。そこで、韓国外国語大学のリジョン教授と共同で、公認労務制度の実態調査を行った。具体的には、試験内容、試験合格にあたっての教育、試験合格後の進路、実務における専門家としての役割の内容に関してアンケート・ヒアリングにて共同調査を行い、問題点を明らかにした。 第三に、昨年度の基礎作業をもとにし、全国杜会保険労務士会連合会を通じて本格的なアンケートを調査を行うとともに、その調査結果をもとにして論文を執筆し、後述する国際シンポジウムで報告した。 最後に、上記作業を通じて、韓国外国語大学、全国社会保険労務士会連合会と共同国際シンポジウムを開催することになった。開催は、平成19年7月6日に実施した。
|