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2006 年度 実績報告書

親子の面会交流と父母教育プログラム

研究課題

研究課題/領域番号 17530094
研究機関早稲田大学

研究代表者

棚村 政行  早稲田大学, 法学学術院, 教授 (40171821)

キーワード離婚後の子の監護 / 子との面接交渉 / 親と子の面会交流 / 父母教育プログラム / 監視付き面会交流 / 親子の交流支援プログラム
研究概要

本年度は、最高裁判所が2006年5月に作成した離婚当事者のための面接交渉のガイダンスビデオの編集内容や活用方法につき、最高裁家庭局担当者や裁判所調査官と検討をした。その結果、離婚当事者の心裡的状況、子どもの忠誠心の葛藤、面接交渉のポイントなどが画像を通じてわかり易く示されているが、家庭裁判所や実務で問題となる紛争性の高い当事者のためのビデオ教材としては、いくつかの問題点があることが明らかになった。また、東京家庭裁判所の濱野調査官・大野調査官などとともに、アメリカでのコンフリクト・アセスメント・スケールを参考にしながら、父母の葛藤レベルの測定をし、その葛藤レベルに対応した、(1)導入場面、(2)面会交流の試行場面、(3)具体的な面会交流案の作成の場面での当事者の効果的な支援調整活動のあり方についても検討した。その結果、葛藤レベルの低い当事者には、(1)の導入やガイダンスでのプログラムが効果的であって、その際には、交流の意義や目的などの情報提供をする啓蒙的教育的働きかけがよいこと、(2)の試行段階では受容的なカウンセリングと規律やルールの中での実績作りが課題とされ、葛藤レベル、紛争性の高い当事者には、怒りや葛藤を低減したり解消させる親の能力や相手方に対する受容性を向上させる専門家の関与と参加型プログラムが適切であり、集中的に参加させると効果があることが明らかになった。
以上のような研究結果を踏まえて、アメリカにおける父母教育プログラム、子の監護交流調整制度(Parenting Coordination System)、民間の非営利の監護交流サポート機関の活動内容をさらに調査研究し、FPIC、FCL、家庭裁判所で活用できる日本型の具体的な親子交流プログラムと支援モデルを析出することができた。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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