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2005 年度 実績報告書

リプロダクティブ・ライツに関する政策の国際比較--合衆国・東欧・韓国・日本

研究課題

研究課題/領域番号 17530105
研究機関三重大学

研究代表者

岩本 美砂子  三重大学, 人文学部, 教授 (00176570)

キーワード女性と政治 / 人工妊娠中絶 / リプロダクティブ・ライツ / 比較政治 / アメリカ政治 / 東欧政治 / 韓国政治 / 政治と宗教
研究概要

2006年7月の福岡におけるIPSA(世界政治学会)大会における「リプロダクティブ・ライツに関する政策の比較研究」のパネル、およびその後の東京を含む他都市における国際コンファレンスのための準備作業を行った。IPSAパネルに関しては、7月10日に実施されるべく、時間・部屋も確定した。東京では16日に国際コンファレンスが開催予定であり、13日もしくは14日には北九州男女共同参画センターで実施の方向で準備が進んでいる。
日本に関しては、終戦直後から1965年までの人工妊娠中絶の実態を調査するために、アンケート調査(郵送)を実施し、年度内に271件の回答を得た(人工妊娠中絶を体験していないもの約40も含む)。その傾向に関して分析を行っているが、非合法(無届け)で中絶を受けたというものはほとんどなく、「1955年の届出157万件を最高として、その前後には非合法(無届け)の件数が届出の2〜3倍あった」という広く流布した言説に対する、状況的な反証がある程度可能になってきたと考えられる。
Byun Whasoonには、6月に渡韓して面会し、2006年7月のIPSA(世界政治学会)における報告の依頼や手続きの確認を行った。IPSAあてに、韓国における胎児の性別に基づく選択的中絶と政治に関するアブストラクトを提出している。
Dag SrenvollおよびDorithy Mcbride(Stetsonより改名)とは、メールによって連絡を取っている。Stenvollは、共産主義政権崩壊後の東欧(特にポーランド)において、カトリック(反-中絶)勢力の復活によって中絶に対して制限的な政策が導入されたことを明らかにし、IPSAあてにアブストラクトを送った。McBrideは、1973年の合衆国連邦最高裁「ロウ判決」による中絶合法化以降も反中絶勢力による暴力行動や政治的ロビー活動が盛んであり、これら勢力と親和的なレーガンおよびブッシュ(父・息子)政権のもとにおいて、女性が中絶を受けうる実質的なチャンスが減じていることを論じようとし、IPSAにアブストラクトを送った。
パネルの司会予定のMarian Palleyとも連絡をとり、2006年7月来日の手はずを整えている。
福岡での2006年のIPSAパネルおよび他の国際コンファレンスにおいて、「リプロダクティブ・ライツに関する政策の比較研究」が飛躍的に進捗することが期待できるようになってきている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 自治体におけるジェンダー問題を考える2006

    • 著者名/発表者名
      岩本美砂子
    • 雑誌名

      都市問題 97巻1号

      ページ: 4-8

  • [雑誌論文] 日本のドメスティック・バイオレンス防止法(2001年)制定をめぐる政治過程2005

    • 著者名/発表者名
      岩本美砂子
    • 雑誌名

      法経論叢(三重大学社会科学学会) 23巻1号

      ページ: 1-25

  • [図書] 政治変容のパースペクティブ2005

    • 著者名/発表者名
      賀来健輔, 丸山仁
    • 総ページ数
      277
    • 出版者
      ミネルヴァ書房

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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