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2007 年度 実績報告書

デジタル丸山真男研究

研究課題

研究課題/領域番号 17530112
研究機関九州大学

研究代表者

清水 靖久  九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 教授 (00170986)

キーワード丸山真男 / 政治思想 / リベラル
研究概要

本研究は、丸山真男の政治思想の思想史的研究を試みるが、そのさい丸山の著作のデジタル・テキストを作成し、その網羅的な分析によって、丸山の政治思想の構造と軌跡を把握しようとする。本年度も、謝金による研究補助を得て、丸山の著作をスキャナで撮影し、その画像をOCRソフトで文字認識する作業を進めてきたが、OCR処理を頼んだのに期日までに完成しないとか抗弁されるとかのことが多くなった。著作権の侵害が生じないように、テキストファイルを借りることも貸すこともできないし、丁寧にOCR処理されたテキストファイルにも誤認文字が残るので、最後は自分で点検しなければならないが、その作業が容易でなかった。
丸山の政治思想の全体像を解明するために、丸山の4度の米国滞在に注目し、海外調査や国内での聞取り調査を重ねながら、丸山と米国との関係を考察してきた。1960年代の丸山にとって米国が不可解だったのは、異質的な文化が混合した多元的な社会としての欧州と比べて、同質的で画一的な大衆社会として米国が理解されたからではないかと考えられる。そのような米国理解は、他者を他者として他在において認識するヘーグル的な対話的知性と関係していたが、それとともに社会の境界に住み境界を越えるマンハイム的な境界的知性や、非政治的市民の政治的関心も丸山にはあった。それらの関連や推移を検討することによって、日本社会でリベラルであろうとした丸山の思想の研究を進めた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 丸山眞男と米国2008

    • 著者名/発表者名
      清水 靖久
    • 雑誌名

      法政研究 74(4)

      ページ: 841-901

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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