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2006 年度 実績報告書

戦犯釈放の国際関係

研究課題

研究課題/領域番号 17530129
研究機関鹿児島大学

研究代表者

日暮 吉延  鹿児島大学, 法文学部, 教授 (30253917)

キーワード東京裁判 / 戦犯 / 国際政治 / 日本外交
研究概要

本年度は、昨年度に引き続き、一次資料の調査研究活動を中心として研究計画を実施した。
本研究計画の実証的な性格上、一次資料の存在如何が死活的意味を持つので、この作業は本研究期間を通じて行われるわけである。
具体的な調査対象としては、靖国偕行文庫(東京都千代田区)所蔵の膨大な資料群である『井上忠雄文書』の調査を継続した。限られた調査期間内ながら、法務大臣官房司法法制調査部『戦犯釈放史要』を昨年度に引き続いて調査し、旧連合国側の赦免・仮釈放方針に対する日本側の対応、ロビイングの態様について貴重な情報を多々入手することができた。
また国立国会図書館でも1950年代の主要新聞各紙を調査した。今年度のこの点での調査を通じて改めて気づいたのは、当時のマスメディアがかなり戦犯釈放という今日忘れ去られている問題について継続的に報じ、しかも重要な情報を提供しているということである。1950年代半ば、仮出所した荒木貞夫、橋本欣五郎らがメディアを通じて所感を発信したこと、国務省筋がそれに対して日本の新聞に見解を述べているなど、注目すべき情報を入手することができた。
さらに熊本大学法学部大澤博明研究室所蔵の外交文書を閲覧し、また日本政治外交史研究について種々意見交換を行うことで、ともすれば戦犯問題という個別テーマに埋没しがちな本研究計画に、より広い視野を導入した。
以上のように、今年度は資料調査活動を中心に計画を実施し、情報の収集と分析を着実に進展させた。次年度はこの調査活動を継続するとともに、本格的な分析に着手したいと考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 解説・児島襄『東京裁判』2007

    • 著者名/発表者名
      日暮 吉延
    • 雑誌名

      東京裁判(児島襄)(中公文庫, 中央公論新社) 下巻

      ページ: 261-272

  • [雑誌論文] 『東京裁判』の"光と闇"2007

    • 著者名/発表者名
      牛村圭, 日暮吉延, 仲正昌樹(共著)
    • 雑誌名

      諸君!(文藝春秋) 2007年5月号

      ページ: 123-137

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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