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2006 年度 実績報告書

株価連動型報酬の役割と企業の内部コントロール

研究課題

研究課題/領域番号 17530142
研究機関京都大学

研究代表者

小佐野 広  京都大学, 経済研究所, 教授 (90152462)

キーワード株価連動型報酬 / 企業統治 / インセンティブ設計
研究概要

前年度の延長で,株価連動型報酬制度の理論モデルとして,企業組織の中で経営者や中核的従業員がチーム的な活動をするケースや複数職務を持つケースに焦点を絞った株価連動型報酬モデルをとりあげ,それらをより洗練されたものに拡張して,従業員の確保や従業員の選別を強化するというインセンティブ問題を取り扱うモデルの拡張発展を試みた。とくに,連続時間モデルへの拡張を試みて,ブラック・ショールズ式などを使ったオプションの計算が取り込めるようにした。その結果,理論モデルの予測精度は,より優れたものになったと考えられる。さらに,前年度と同じくどのタイプの株価連動型報酬制度がよいのかということを明確するという目的から,現実に存在する株価連動型報酬の種類(たとえば,ストック・オプション,譲渡制限株式,パフォーマンス・ストック,従業員持株制度等)に応じてそれぞれ株価連動型報酬モデルを作って,各株価連動型報酬の種類ごとに,効率性や経済厚生を求めて,比較分析を行うことを試みた。
同じく前年度に行った,敵対的企業買収における株主連動型報酬の役割や新株予約権を使ったポイズン・ピルなどの役割にについても研究を深めた。これらの問題については,すでに,経営者の株式保有との関連で,敵対的企業買収の分野でいくつか文献があり,実証研究もある程度までなされている関係で,前年度にそれらの研究をサーベイし,何がどこまで明らかにされているかを把握していた。今年度は,ストック・オプションのような株価連動型報酬やポイズン・ピルがどのような効果をもたらすかについて分析が行えるような理論モデルを模索する一方,資本構成のようなレバレッジの効果がどのようにきくかを検討するモデルの構築も模索した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 情報の経済学で振り返る「敵対的企業買収」2006

    • 著者名/発表者名
      小佐野 広
    • 雑誌名

      経済セミナー 622

      ページ: 16-19

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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