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2006 年度 実績報告書

国際資本移動のプロシクリカリティに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17530176
研究機関京都大学

研究代表者

岩本 武和  京都大学, 経済学研究科, 教授 (80223428)

キーワード経済政策 / 国際経済学 / 国際金融 / 資本移動 / 為替レート
研究概要

本研究の目的は、資本移動が実体経済に対して順循環的に及ぼす影響を理論的・実証的に分析し、前者が後者に対して反循環的に作用するような制度的枠組みを提言することにある。研究初年度は、実証研究に利用可能な理論的枠組みの提示に専念し、2年目に当たる平成18年度は、この理論的枠組みにしたがって、東アジア諸国における資本移動を対象に実証研究に着手する一方で、本研究のテーマにとって欠くことができない世界的不均衡の持続可能性について考察対象を拡大した。なぜならば、(1)今日の国際資本移動をグローバルな視点から考察すると、どうしても世界の経常余剰の3/4を吸収している米国の経常収支赤字を中心に据えざるを得ないこと、(2)アメリカが建国当初以降かつてない高水準の経常収支赤字を記録し続けている一方で、日本や高い経済成長を遂げている東アジア諸国、および原油価格高騰の影響を受けている中東諸国は、経常収支黒字を拡大していること自体が、資本移動の順循環性を考察する格好の対象であるからである。具体的な研究実績としては、(1)現在、国際経済学会関西支部総会(2007年6月9日:岡山大学)における共通論題報告「グローバル・インバランスの持続可能性をめぐって-価格の硬直性の観点から-」(Obstfeld and Rogoff[2005]の「ドル減価33%」というベースラインにパススルーの不完全性を導入したモデル)のフルペーパーを準備中である。(2)また本研究は、本研究科に在籍する博士課程大学院生を対象としたセミナー(International Doctoral Seminar:2006年11月22日)において、大学院教育にも還元されている。研究対象を(1)に拡大したため、学術雑誌への投稿が遅れているが、本年6月の学会発表に合わせてフルペーパーを完成させ、当該学会誌に投稿する。(2)については、HPにパワーポイント資料(英語版)を貼り付けているだけであるが、しかるべき時期に学内紀要に公表する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] グローバル・インバランスとBW2仮説2006

    • 著者名/発表者名
      岩本 武和
    • 雑誌名

      世界経済評論 607号

      ページ: 5

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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