研究課題
基盤研究(C)
(1)基礎データセットの作成完了:日本、韓国、台湾、中国のHS(88)データと日本のHS(96)データの輸出入額、輸出入数量および数量のメタデータをコンピュータに入力した。その上で、産業別分類と用途別分類のデータセットを作成した。(2)CIF/FOB比率の検証とデータの修正:集計データ作成において、CIF/FOB比率の影響を検証し、データセットの修正を行った。(3)2つの分析視点の分析結果完了:第1に、双方向貿易と一方向貿易の割合、そして双方向貿易での垂直差別化貿易と水平差別化貿易の割合を計算した。日本のデータは1988年から2003年の長期時系列で集計し、韓国、台湾、中国のデータは、データセットが揃う1994年から2000年までのデータを集計した。とりわけ、産業内貿易における用途別財の垂直差別化貿易への寄与度を求め、用途別財のなかで、部品、製品原材料、資本財の重要性を指摘し、用途別財分類による貿易分析の意義を明確にした。第2に、市場の階層構造を輸出入単価比率に応じて3つに区分し、市場階層ごとの比較優位指数、競争力指数、輸出額・輸入額の割合の変化を求め、集計した。ここでは、アジア諸国との対比の中で、日本の差異化財市場での比較優位の特徴を明確にした。(4)分析結果の論文作成:これまでのデータ分析の結果を「市場の階層化と貿易構造」と「市場の階層と貿易構造の変化」(投稿・受理完了)というタイトルで作成・公表した。(5)分析結果の学会報告:以上の研究成果を、日本国際経済学会・関西支部研究会(2006年3月)で報告し、奥義和教授(関西大学)の討論を受けた。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (2件)
Discussion Paper (Faculty of Economics, Kyushu University) 2006-3
ページ: 1-40
経済学研究(九州大学大学院経済学研究院) 72巻5-6合併号(In Press)