本研究の目的は、経済モデルを直接推定する構造型推定(Structural Estimation)を改良・使用し、消費者行動、企業間の経済規範や戦略的相互依存状態の変動を分析することにある。また、その分析を使用して、政策シミュレーションを行うことを考えている。 今年度は、全体的に2つのことを行った。 1つは、ガソリン市場における規制緩和の評価に関して実証分析の精緻化とレフリー付きの国際雑誌への投稿を行った。 もう1つは、離散選択理論を使用して、ビールの購買行動の分析を非集計データ使用して行った。非集計データは、選択と直接に結びついた生のデータであり、集計されたものではない。集計データと比較して、均質化の問題を避けることができ、経済主体の行動をより一層、抽出することができると考えている。
|