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2006 年度 実績報告書

日本社会に適した事業再生の経済学的および社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17530187
研究機関青山学院大学

研究代表者

中込 正樹  青山学院大学, 経済学部, 教授 (30137020)

キーワード経済事情 / 経済理論 / 行動経済学 / 認知経済学 / 事業再生 / 危機意識
研究概要

本年度は、日本社会に適した事業再生への分析を、従来の諸研究のパラダイムを超えて、具体的にどのような新たなる視点から展開していくかを模索した。具体的には以下に示した2つの論文を完成させ、さらにそれ以外にも未発表の1つの著作と未完成の1つの論文を執筆途中であるが、それらから得られた1つの大きな結論は、近年注目されつつある認知経済学的アプローチに関連したものである。つまり「危機意識」をもつとはいかなることであり、それを有することによって不確実性下での人々の経済行動はどのように変化するのかを考察することの必要性であった。日本社会における組織内での「ぬるま湯」的なリスク・マネジメントが、しばしば革新的な事業再生への試みを不成功に終わらせることを考えると、この問題の重要性は否定し得ないものであると考える。経営学や社会心理学等ではWeick, K.E.やKotter, J.P.らの指摘が念頭に浮かぶが、経済学の分野ではKahneman-Tverskyらによる近年の行動経済学が主張するように、従来の新古典派経済学の前提する合理的経済人の仮定を超えて、人間の認知的行動の特性を何らかな意味で限定合理的であると想定した上で具体的に明らかにしていくことが必要である。このような行動経済学や認知的経済学の有する含意について、以下に掲載の2つの論文では分析を展開した。来年度は、この「危機意識」をめぐる認知経済学的分析を方法論的出発点として、日本社会における事業再生のあり方について、より具体的な事例研究も含めて、分析を展開していくことにしたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 不確実性と競争の認知論的経済学2007

    • 著者名/発表者名
      中込正樹
    • 雑誌名

      青山経済論集 58巻4号

      ページ: 115-133

  • [雑誌論文] 行動経済学-批判的展望-2006

    • 著者名/発表者名
      中込正樹
    • 雑誌名

      青山経済論集 58巻3号

      ページ: 87-111

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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