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2005 年度 実績報告書

中国・韓国・日本間の越境汚染問題の計測モデルと排出権取引政策の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17530199
研究機関広島修道大学

研究代表者

時政 勗  広島修道大学, 人間環境学部, 教授 (40069703)

研究分担者 張 南  広島修道大学, 経済科学部, 教授 (20279061)
キーワード越境汚染モデル / 排出権取引 / 中国の環境問題 / 国際資金循環モデル
研究概要

1.研究課題のテーマのうち中国・韓国・日本間の越境汚染のモデル分析については、17年度は、SO2に関して、主として中国の地域間越境汚染モデルの構築と、地域別削減コストの推定、排出権取引市場を通じての汚染削減を行う場合の、地域別排出権売買量、排出権価格、削減コストの減少という面から捉えた排出権取引による便益の計測を行った。地域別汚染削減コストの平均値は、0.68万元/SO2トン、排出権価格は0.15〜0.27万元/SO2トン、排出権取引の便益は、118〜144億元という試算結果を得た。詳細な分析結果の発表は、2006年度の学会報告(環境経済・政策学会など)で行う予定である。
2.関連して、中国の地域別のSO2およびNOX汚染量の推定と、これら大気汚染発生の要因分解を通じて地域別の特性を導出した。その結果、経済成長要因が汚染の増大を、省エネ技術など技術要因が、汚染削減をもたらしていることを明らかにした。成果の一部(1995-99年)については、論文発表した。
3.中国のグリーンGDPの計測については、その計測技法の検討と、実際の計測値を試算した。採られる計算方法により、帰属環境費用の値が異なるが、2000年の推計値で見て帰属環境費用は3551億元となる場合と9589億元となる場合の2つが得られた。したがって、中国のグリーンGDPは71312億元と65274億元となるという2つの試算結果を得た。詳細は、研究協力者の増田信彦氏が学会報告をおこなった。
4.国際排出権取引を導入した場合における国際資金循環を考察するための準備作業として、アジアの資金循環に関する理論的枠組みと実証研究を行い、論文発表を行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 国際資金循環分析の理論モデルと統計観測体系2006

    • 著者名/発表者名
      張 南
    • 雑誌名

      統計研究 No.173

      ページ: 3-15

  • [雑誌論文] Emission of Atmospheric Pollutants in China' s Region2005

    • 著者名/発表者名
      時政 勗
    • 雑誌名

      Quantitative Economic Analysis, International Trade and Finance(Kyushu Univ.Press)

      ページ: 93-107

  • [雑誌論文] 中国におけるミクロ・マクロ環境会計と単純化したグリーンGDPの一試算2005

    • 著者名/発表者名
      増田 信彦
    • 雑誌名

      環境経済・政策学会2005年度大会報告論文

      ページ: 16

  • [雑誌論文] The Composition of the Flow of Funds in East Asia2005

    • 著者名/発表者名
      張 南
    • 雑誌名

      Quantitative Economic Analysis, International Trade and Finance (Kyushu Univ.Press)

      ページ: 175-187

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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