研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は、ポーランドの民間企業の資金調達と銀行の貸付行動の実証分析をして、移行国における資金配分の在り方とその制度化の問題を考察することである。最初に、移行の進んだポーランドの金融システム、銀行における情報生産やモニタリングの制度化の状況を明らかにした。次に、Warsaw School of Economics教授Maria Lissowskaの協力を得ながら、大手12の銀行に対するインタビュー調査と民間中小企業(980社を対象とし有効回答は68社より得られた。)への郵送調査によって収集したデータに基づき、企業と銀行の行動、資本構造、内部制度のあり方を実証的に分析した。結果、ポーランドの移行過程において外資やEU化適合が、金融システム及び銀行の制度形成に多大な影響を及ぼして近代化が進められてきたものの、それが民間中小企業の資金調達をきわめて困難にしている現状が読みとれた。研究目的の一つであった民間中小企業によるインフォーマルな資金調達方法については、郵送によるアンケート調査では詳細な回答が得られなかった為、まだ十分な分析結果が得られていない。加えて、上場企業に関しても、併せて議論していくことが望ましく、今後の課題としたい。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (8件)
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