研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は、最近の規制緩和で進みつつある二つのネットワーク産業、すなわち都市ガス産業と電力産業における事業者間の相互乗り入れ問題について分析を行うことである。日本の都市ガス市場と電力市場の自由化の流れにおけるこのような問題は、他の国では見られない大きな特徴である。本研究では、他の国の同産業に対する規制緩和の影響を調べ、日本のそれと比較分析を行うと同時に、これらの産業に対する社会的に効率的な産業政策に対するベンチマークを提示したより具体的には、まず、日本における両産業の規制緩和の特徴を示すため、アメリカ、韓国(台湾)など、種々の産業構造の下での規制緩和や産業構造の変化などを調べ、国によってそれぞれの産業構造が異なり、日本とは規制緩和の影響も異なることを示した。次に、相互乗り入れが行われている産業についての経済モデルを構築し、種々の産業構造の下で競合関係の分析を行い、ボトルネックとなっているネットワーク部門に規制が課されない場合には市場融合は社会的に負の効果をもたらすこと、また最適な託送料金の決定には、産業構造や生産物の特性など、種々の産業特有の要因を十分に考慮しなければならないことなどを示した。最後に、本研究は、複数の産業と複数の産業構造を同時に分析対象にするもので、予想される結果はより複雑なものとなっている。ここでは、そのため、マルチエージェント・シミュレーション分析手法を利用して、顧客の行動決定の社会全体への及ぼす影響、また異なる特性をもつネットワーク事業者間の競争プロセスなど、複雑な産業動態を決定する要因やその結果などについて分析を行った。
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すべて 雑誌論文 (10件)
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