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2006 年度 実績報告書

産業集積の形成及び発展のメカニズムと政府の役割に関する理論・実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 17530229
研究機関同志社大学

研究代表者

岡本 由美子  同志社大学, 政策学部, 教授 (00273805)

キーワード産業集積 / イノベーション / バイオ産業 / 地域経済 / クラスター / ASEAN諸国 / サイエンス型産業
研究概要

研究2年度目は、おもに以下の2つに絞って、研究を行った。
(1)日本における産業集積の研究では、バイオ産業を取り上げ、製造業主体の伝統的産業集積の形成メカニズム、その効果、及び、その過程における政策の役割と比較しながら、バイオを代表とするサイエンス型産業集積について研究を行った。その結果、サイエンス型産業はValue Chainにおける研究開発の重要性が非常に高いため、大学や公的研究施設のような科学的シーズのソースがある地域に存在することが産業集積に大きな役割を果たすことが明らかとなった。また、それとともに、インキュベーション施設の存在、及び、ベンチャービジネス立ち上げ初期に要するファンドの存在も欠かせないことが明らかとなった。ただし、企業立地と科学シーズのソースとなる大学所在地がすべてのケースで一致しているわけではなく、知的ネットワークの形成と地理的緊密性が必ずしも同一ではないことも明らかとなった。
(2)途上国の産業集積関連の研究では、中国とインドの台頭が外資主導で形成されてきたASEAN諸国(シンガポール、タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン)の産業集積にどのような影響が出うるのかについて、調査研究を行った。その結果、すでに産業の高度化・深化が進展しているシンガポール、マレーシア、タイについては、例えば中国とある程度、産業内分業が進展しており問題は少ないことがわかった。一方、中国やインドと産業構造が類似しているインドネシアやフィリピンにとっては、特に中国の台頭はこれら諸国の工業化、産業集積過程に大きな影響(悪影響)をもたらす可能性が存在することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] ASEAN, China, and India : Are they more Competitive or Complemnetary to each other?2007

    • 著者名/発表者名
      岡本由美子
    • 雑誌名

      同志社政策研究 創刊号

      ページ: 94-107

  • [雑誌論文] 愛知県の特異な産業構造-グローバル時代のメリットとリスク2006

    • 著者名/発表者名
      岡本由美子
    • 雑誌名

      国際地域経済研究 第7号

      ページ: 89-100

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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