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2005 年度 実績報告書

経済安定化政策のニューロ・ファジィ・政策アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 17530230
研究機関大阪経済大学

研究代表者

伊藤 幸雄  大阪経済大学, 経営情報学部, 教授 (10141467)

キーワード計量モデル / 最適安定化政策 / フィードバック制御政策 / ファジイ制御 / ニューラル・ネットワーク / シミュレーション / データベース政策 / ルールベース政策
研究概要

17年度本研究の実績は、今までのニューラルネットワーク・アルゴリズムとファジイ制御理論の理論的研究についての文献的研究から、これらのアプローチの基礎になっているマクロ計算モデルを使用した動学的経済安定化政策アプローチについて検討したことである。それによると、まず、2つのアプローチが明らかになった。(1)最適安定化(制御)政策アプローチ、(2)フィードバックP1D制御安定化政策アプローチである。両アプローチは、共に工学系の制御システム工学の概念で、最適制御システムに端を発する(1)は目的関数をもち、制約式として計量経済マクロモデルを使った最適化法による制約付最大(あるいは最小)化問題として定式化される。(2)は、最初はTustinが考案した古典的フィードバック制御システムに基づき、フィードバック(制御)方程式のパラメータを設定することによって定常状態に動的経路を安定化させる方法である。しかし、いずれも究極的には、経済閉ループモデル・システムを形成することとなる。従来は、計量モデルで表現される制約式、あるいは制御方程式のパラメータは不変として数量的経済安定化政策の解軌道をシミュレーションによって導いてきた。しかし、実際に、計量モデルのパラメータは不変ではなく、特に経済システムの変動期、あるいは突発的な経済的ショックに対してパラメータが変動し、安定的な解軌道が得られないことがある。また、様々な政府、あるいは組織の経済政策が量的政策だけではく、質的(言語的)政策の場合には、計量モデルだけによる政策ルールの動出はきわめて困難になることがわかった。即ち、量的および質的混合経済安定化政策の定式化が必要になる。したがって、これらの政策モデルアプローチを(1)データベース政策モデリングと(2)ルールベース政策モデリングとして分類すると、これらの言語的非線形経済安定化政策がニューラル・ネットワークおよびファジイ制御アルゴリズムを合成したニューロ・ファジイ政策アプローチで形成できることがわかった。平成17年度は、その第一段階として日本国民資産のマクロファイナンス政策へのニューロ・ファジイ選択モデルの例を提案した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Neurofuzzy Portfolio Selection Policies in A Small National Assets Model of Japan2006

    • 著者名/発表者名
      YUKIO ITO
    • 雑誌名

      大阪経大論集 56巻5号

      ページ: 19-30

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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