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2007 年度 実績報告書

少子高齢化社会における個人の金融行動-ライフサイクル理論の検証-

研究課題

研究課題/領域番号 17530254
研究機関中村学園大学

研究代表者

吉川 卓也  中村学園大学, 流通科学部, 准教授 (90341396)

研究分担者 村本 孜  成城大学, 社会イノベーション学部, 教授 (70054517)
キーワードリバース・モーゲジ / 少子高齢化 / 住宅の資産化
研究概要

個人にとってリバース・モーゲジが,生涯所得、生涯収支にどのような影響を与えるかについて,リバース、モーゲジの需要動向を老後のライフスタイルに関するアンケート調査により分析した。アンケートの結果は,若い世代ほど利用意向が高い,保有金融資産が少ないほど利用意向が高い,世帯年収が少ないほど利用意向が高い,借家居住者の方が持家居住者より利用意向が高いことを示していた。
ロジット分析により,全体的傾向として女性層,若年層,低資産保有層でリバース、モーゲジの需要が高いことが確認された。また,老後に現在の住宅資産を売却ないし賃貸にして土地を活用したい層で,リバース・モーゲジ需要が高かった。居住意向(住み続けか住み替えか)からは,住み替え意向がある層でリバース、モーゲジ需要が高く,住み続け意向がある層は需要が低いことがわかった。
さらに,少子高齢化が進んだ社会における価値観とリバース・モーゲジ,住宅ローン利用の関係を分析した。遺産動機の弱い層,あるいは自己実現的な価値観の層では,自分の持家は活用し,自らの生活を充実させたいと考え,リバース、モーゲジ需要が高いと予想される。分析結果は,リバース、モーゲジ利用意向がある層は,遺産動機が強い層,自己実現層である一方,利用意向がない層には,自己実現層と考えられる層も含まれ,両方の見方があるというものであった。
個人の負債行動という観点から住宅ローン保有者の特性を分析すると,住宅ローン保有は,所得にプラス,金融資産にマイナスの関係が有意にみられた。後者は住宅資産を購入する際の頭金や住宅ローンという負債の保有により金融資産を保有していないと考えられる。また,安全性,安定性重視の価値観とプラスの関係があり,住宅保有を安定性と解釈すれば妥当な結果が得られた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] リバース・モーゲジの需要-生命保険文化センター『サラリーマンの老後のライフスタイルについてのアンケート』調査(2004年3月)による-2007

    • 著者名/発表者名
      村本 孜
    • 雑誌名

      成城大学『社会イノベーション研究』 第2巻第2号

      ページ: 1-19

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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