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2005 年度 実績報告書

産業の成長と衰退に関する歴史分析--日本の綿糸紡績業の事例から

研究課題

研究課題/領域番号 17530267
研究種目

基盤研究(C)

研究機関京都大学

研究代表者

渡辺 純子  京都大学, 経済学研究科, 助教授 (90261271)

キーワード産業の成長と衰退 / 産業調整 / 構造調整 / 繊維産業 / 綿業
研究概要

本研究は、日本の綿糸紡績業を事例として、産業の成長と衰退に関する歴史分析を行うことを目的としている。
研究計画の初年度にあたる平成17年度は、とくに内外の資料収集に努めた。フランス銀行所蔵のOECD関係文書、パリ・OECD本部所蔵の文書、フランス財務省所蔵資料のほか、旧EEC・ILO・GATTにおける関連文書を収集した。これらの資料は、日本人研究者のみならず、ヨーロッパをはじめとする他国の研究者も未利用・未収集のものと思われる。また、国内では、東京大学に所蔵されている関連資料(主に綿業の企業経営に関するもの)を中心に、収集を行った。
海外での収集資料の多くはフランス語で書かれており(一部英語)、系統的というよりも断片的であるため、解読は必ずしも容易ではないが、現在、分析を進めているところである。その一部は、既発表もしくは執筆中の論文に成果として活かされている。
解読・分析した内容の要点は、次の通りである。(1)先進各国における綿業の衰退化に関して、OECD、EEC、ILO、GATTなどの国際機関がコミットし、国際的な産業調整を試みようとしていた。基本的には、発展途上国へ綿業を一部委譲することによって発展途上国の経済成長を支援し、そのことによって国際的な経済成長を追及するというスタンスに基づいて、それは行われた。(2)企業経営の側では、こうした経済環境の変化、産業の衰退化に際して、多角化などの産業調整を進めようとしていた。
今後の課題としては、(1)と(2)の因果関係について、さらなる分析を進めることが中心となる。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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