研究課題/領域番号 |
17530289
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
志村 健一 琉球大学, 観光産業科学部, 教授 (20126650)
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研究分担者 |
與那原 建 琉球大学, 観光産業科学部, 教授 (30182843)
牛窪 潔 琉球大学, 観光産業科学部, 教授 (30284938)
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キーワード | TQM活動 / 経営戦略 / 経営資源の蓄積 / 管理責任行動 / コーチング・マネジメント / マーチの相互学習モデル |
研究概要 |
(研究目的)中小・零細規模企業におけるTQM活動の導入・展開・定着について、TQM活動の理論的な検討を行い、その具体化を通してTQM指導実践上の困難を克服することを目的とする。 (研究概要)今年度は沖縄県内でTQM活動などの改善活動を行っている企業について、我々の仮説を検証およびその改良を行うための調査結果をまとめ、報告書を作成し、要望があれば配布できるようにした。 研究では経営戦略論的視角からの実証分析の結果をまとめた。そして成功した中小企業では「経営資源の蓄積」において、直接ルート(例えば問題解決活動を通じたノウハウの蓄積)と業務ルート(日常的業務活動を通じて副次的な資源蓄積)をうまくミックスさせながら情報的資源を蓄積しているという特微を確認した。 また日本とフィリピンの中小企業各1社の2年間の調査結果をまとめた。特に管理者の管理責任行動として、コーチング・マネジメントを取り上げ、3回にわたるアンケート調査ならびに面接調査の結果をまとめた。調査結果からコーチングによりTQM活動で必要とされるコア・コンピテンシーが強化されることなどから、コーチング・マネジメントを活用することはTQM活動実践上の困難を克服するための有力な方法になると考えている。 またTQM活動を組織学習論の立場から検討することを考え、Marchにより提案された相互学習モデルを取上げてきたが、今までの成果に基づき検討を行なった結果、一応の我々の結論を得ることができたと考え、これについて学会発表を行った。これにより今後はこのモデルをTQM活動の検討を行う際のモデルの一つとして取上げることが可能となったと考える。
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