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2005 年度 実績報告書

中国・珠江デルタにおける産業集積の特性分析-順徳の定点観測を中心に-

研究課題

研究課題/領域番号 17530308
研究種目

基盤研究(C)

研究機関同志社大学

研究代表者

上田 慧  同志社大学, 商学部, 教授 (50121786)

キーワード珠江デルタ / 委託加工 / 広東システム / マキラドーラ / 順徳企業群 / 汎珠江デルタ経済圏 / 産業クラスター / 計画的市場経済
研究概要

当研究の目的は、中国広東省に位置する順徳(Shunde)の定点観測によって、「世界の工場」珠江デルタにおける産業集積の特質を解明することである。かつて天津・上海と肩を並べた順徳の知らせざる歴史の再評価と、世界最大の家電・家具・花卉園芸における「順徳企業群」の発展、順徳政府によるゾーン型団地開発という中国市場経済化の「順徳モデル」、以上の課題については、今期、以下の成果を得た。
1.明朝以降1920年代まで、世界最大の養蚕専業地域としての順徳とアメリカ紡績業との生糸の供給関係、郷紳的大土地所有制と中国初の民族資本形成との関連など、従来未開拓であった諸課題を考察し、大学の紀要で発表した。近代史に埋没していた順徳の歴史的意義が解明されたと思う。2.2005年秋の名古屋国際木工機械展「シンポジウム 発展する中国の家具・建材産業と国内関連メーカの今後」において浙江林学院張敏教授とともに、順徳の家具・住宅産業について講演した。家電だけではなく家具・住宅建材においても順徳が世界的な市場化経済を実現していることを証明した。その研究の一端は、「珠江デルタ・順徳における世界的な家具産業クラスターの発展」として『大学院研究高度化報告書』に掲載される。3.購入できた大部な『広州市志』の分析をすすめており、体調を考慮し、順徳の現地調査は3月終盤になったが、アジア経済研究所等で十分な事前調査を実施し、日本機械輸出組合香港事務所の協力を得て、香港-澳門-広州を3極とした珠江デルタの円環型発展、さらには「汎珠江デルタ経済圏」の具体性について、現地調査を実施する。
順徳の市場経済化の考察は、多国籍企業論や競争論などにも貢献しており、今期の成果は、次年度に、紀要や著書などに結実させていきたい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] アメリカの航空宇宙産業と軍需2006

    • 著者名/発表者名
      上田慧
    • 雑誌名

      経済 第124号

      ページ: 27-30

  • [雑誌論文] 珠江デルタ・順徳における世界的な家具産業クラスターの発展2006

    • 著者名/発表者名
      上田慧
    • 雑誌名

      2005年度 同志社大学商学研究科『大学院高度化研究報告書』

      ページ: 1-16

  • [雑誌論文] 中国・珠江デルタにおける順徳(Shunde)の歴史的位置に関する諸問題2005

    • 著者名/発表者名
      上田慧
    • 雑誌名

      同志社商学 57巻1号

      ページ: 17-41

  • [図書] 競争と規制の経営学(上田慧・桜井徹編著)2006

    • 著者名/発表者名
      上田慧
    • 総ページ数
      245
    • 出版者
      ミネルヴァ書房

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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