研究概要 |
今年度は,自動車メーカー,ディーラー,業界団体等に対するインタビュー調査および資料収集が中心となった。メーカーとしては,トヨタ自動車,日産自動車,本田技研工業,ダイハツ工業,三菱自動車工業,マツダ,業界団体等としては,自動車販売協会連合会,自動車振興会,自動車ディーラー約20社,および日本初の本格的オートモールであるレインボーモール,とくに今年は,中古車輸出業者であるアガスタ,平和オート,トラスト,等でインタビューおよび資料調査をおこなった。また国内調査と並行して,海外で取材調査をおこない,米国では米国現代,NADA,および自動車ディーラー3社,また韓国においても現代自動車,韓国トヨタ自動車等で,中国でも約30か所の取材をおこなった。インドでは,現代自動車インディア,トヨタ・キルロスカル・モーターとそのディーラー,マルチスズキ,ロシアではウラジオストックを訪問し,日本からの中古車輸出市場を取材した。これらの結果,従来積み重ねてきたデータを豊富化することができ,自動車流通の国際比較をおこなう上での比較の座標軸を豊富化,立体化するための基礎データ収集に成果をおさめた。とくに,日本で2005年1月にリサイクル法が実施される中で,日本から海外への中古車輸出が急増しているが,その中古車輸出に関する新動向については,詳細なデータを収集することが可能となった。既に成果として,2005月6月に,研究代表者は『国際再編と新たな始動--日本自動車産業の行方--』(日刊自動車新聞社)の代表編集者として,研究成果を上梓した。また,2005年4月に『グローバル競争時代の中国自動車産業』の一つの章を研究代表者が執筆した。
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