研究課題/領域番号 |
17530323
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
平敷 徹男 琉球大学, 観光産業学部, 教授 (60140977)
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研究分担者 |
平野 英一 学校法人中村産業学園九州産業大学, 商学部, 教授 (90274878)
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キーワード | 日本の消費者 / 地域的特質 / 日本小売企業 / グローバリゼーション / ローカリゼーション / グローバル・マーケティング |
研究概要 |
日本の消費者の地域的特質は一定の範囲でみられ、その違いから地域マーケティング論の成立の可能性を検討した。そして特に福岡地域の消費者の地域的な特質を明らかにし、従来のマーケティングとは異なる考え方と手法の実践が必要とされた。また、日本小売企業のローカリゼーションとグローバリゼーションは広く深く展開され、例えばユニクロの商品は肌触りや素材の柔らかさなど、他の世界的なアパレル小売企業よりも秀でていてその点が日本の消費者から支持されている。さらに出店戦略では大都市部では出店費用がかかる銀座や新宿の超一等地での大型店舗の出店を推し進め、地方では中心部と郊外の出店の戦略を変えそしてその品揃えを変容させ、日本の消費者の地域的特質に合わせてローカリゼーションを展開している。同じくユニクロの海外進出の例ではニューヨークやその他海外への出店を進め、日本文化とともに日本アパレル企業ユニクロを打ち出していくというスタンスがとられている。このように日本企業は地域的特質に合わせてローカリゼーションをはかり、また海外進出においても地域の特質に合わせてグローバリゼーションを進めている。事業を広域へと展開していく際、ローカリゼーションとグローバリゼーションは必須であり、両者は相互関係にあると考えられる。すなわち、ローカリゼーションはグローバリゼーションにつながり、グローバリゼーションのためにはローカリゼーションが必要なのである。そして、その実行力と具体化こそが日本小売業の競争優位の源泉であり、そのグローバル・マーケティング展開においてはグローバリゼーションとローカリゼーションの双方が重要と結論付けられた。
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