研究課題/領域番号 |
17530377
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
藤田 栄史 名古屋市立大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (50110755)
|
研究分担者 |
野原 光 長野大学, 企業情報学部, 教授 (40085999)
浅生 卯一 愛知東邦大学, 経営学部, 教授 (70281912)
猿田 正機 中京大学, 経営学部, 教授 (80139980)
田村 豊 愛知東邦大学, 経営学部, 准教授 (40340400)
|
キーワード | 生産システム / 雇用システム / 労使関係 / 生産革新 / 組織革新 / トヨタ・システム |
研究概要 |
調査としては、中国で稼働する日本の自動車・同部品ならびに電気機器の生産拠点を訪問し、工場見学や詳細なヒアリングを実施するととともに、国内外において関連資料の収集などを行った。 こうした調査を通じて、1990年代に展開された生産革新・組織革新が現在、第二段階を迎えており、その第二段階の特質を明らかにすることができつつある。その成果の一端については、社会政策学会第114回大会(2007年5月19日)において三本の報告を行った。 第二段階の特徴点として中心的に明らかにしようとした点は、自動車産業における「完結工程」「モジュール/ユニット」や電気機器産業における「セル生産」を土台として、この基盤の上にICT技術が結びつけられ、生産性・コストや造りやすさを製品開発段階から織り込み、同時に、生産準備を並行して進めて低コスト生産に向けた生産技術を生産技術開発部門で追求する仕組みが整備されたことである。コスト削減や生産の柔軟性確保の主要舞台が、製造現場における持続的改善よりも、上流の開発段階における生産革新に移り、開発・生産準備・製造の各部門間の分業関係が再編成された。 以上の調査研究と並行して、スウェーデンとの比較研究も進め、その成果を15th GERPISA International Colloquium(2007年6月)で報告し、製造現場での「変化と異常への対処」にかかわる分業関係の日本・スウェーデン比較の日本語論文を英語で公表した。また、ボルボ・ウッデバラ方式を開発した研究者がウッデバラ方式のエッセンスをまとめたスウェーデン語文献を、英訳して公表する作業を進め、近く刊行の予定である。
|