研究課題/領域番号 |
17530392
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 武蔵大学 |
研究代表者 |
橋本 健二 武蔵大学, 社会学部, 教授 (40192695)
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研究分担者 |
佐藤 香 東京大学, 社会科学研究所, 助教授 (10313355)
木本 喜美子 一橋大学, 社会学部, 教授 (50127651)
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キーワード | 社会階層 / 女性労働 / 性別職域分離 / 社会移動 / 地域間移動 / 労働市場 |
研究概要 |
1.女性労働に関する官庁統計データを収集し、時系列的な分析の方法について検討し、試行的な分析を行った。その結果、戦前・戦後を整合させた時系列的な分析が部分的には可能であることが明らかとなった。 2.SSJデータ・アーカイブに収録されている調査データから、女性の職業と出身階層、配偶者の職業に関する情報を含むものを選び、利用申請した上で分析を行った。その結果、1970年代以前にまでさかのぼって、女性の社会階層と社会移動について分析することがある程度まで可能であること、また、女性の世代間社会移動には男性とは異なる趨勢が認められることが明らかとなった。他方、1965年SSM調査の個票を検討した結果、記入された調査票には女性を含む家族員の学歴と職業に関する情報が含まれており、ここから概ね1890年代以降に生まれた女性については、教育達成と職業達成、世帯の就業構造、社会移動の状況についての分析が可能になることが明らかになった。そのうえで、これらの情報をデータ化する方法について検討した。 3.上記のデータ分析と近代女性労働史に関する諸研究の検討の結果をふまえて、福島県郡山市および周辺を調査地点に選定し、予備調査を行った。その結果、本地域は長期間にわたって女性労働力を地元の農業および地場産業と東京圏の基幹産業の双方へ送り出しており、研究目的に適合していること、現在ではすべて共学化されているものの歴史の長い女子高校が多かったことから、同窓会名簿等を使った追跡調査の可能性が高いことが明らかとなった。
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