研究課題/領域番号 |
17530408
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 活水女子大学 |
研究代表者 |
石川 由香里 活水女子大学, 健康生活学部, 准教授 (80280270)
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研究分担者 |
杉原 名穂子 新潟大学, 人文学部, 准教授 (00251687)
喜多 加実代 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (30272743)
中西 祐子 武蔵大学, 社会学部, 准教授 (90282904)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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キーワード | 家族 / 階級・階層 / 性・世代 / Generation |
研究概要 |
本研究では2006年9月から翌年1月にかけて、現代の親の教育意識と教育行動について明らかにする目的のもと、新潟市、東京都区部、福岡市、長崎市の4都市において聞き取り調査を実施した。インタビューは半構造化調査の形で進められたが、主なトピックとして、(1)現在の子どもの生活(子どもの生活時間、親子の会話頻度など)、(2)子どもへの将来の期待(学歴期待、親からの自立など)、(3)親自身の人生(自身の育てられ方、進学・就職について、結婚と職業継続意思など)、(4)教育に対する考え方(現在の学校、子どもを取り巻く状況など)の4つを設定した。インタビュー時間は短いもので1時間、長い場合は5時間に及んだ。 これらのトピックを設定した理由の裏には、「再生産」といわれるもののあり方をもう一度見直してみたいという我々の問題関心があった。それはこれまでの日本での再生産についての議論そのものが、学歴取得を中心に組み立てられてきたことへの疑問から生じたものである。子育ての目標が学歴取得のみへと回収されてしまうことは、実際に子育てをしている親の実感との乖離がある上、学歴偏重の世論をそれこそ再生産してしまう危険性がある。そこで子どもへの教育行動と平行して親自身の育てられ方についてもたずねることで、世代間をオーバーラップさせ、「再生産」されるのは一体どのようなものであるのかについて、改めて明らかにすることを試みた。 さらに分析の際には、子ども自らが選び取る主体である点に重点をおき、親が期待しながらうまくいかなかったこと、子どもが反抗し貫き通したこと、反抗にあっても親のほうが譲らなかったことなど、親子間のネゴシエーションを見ることによって、再生産されようとするのはいかなる事柄なのか、されにくいものは何であるのか、そういった弁別ができることを期待した。 以上の内容については。最後に報告書『現代の親子関係と教育意識』としてまとめた。
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