研究概要 |
1)身体感覚、食行動、自己意識等の関連研究について、感性教育、身体性、情動、栄養などの視野から文献資料を収集した。 2)「身体接触」「食行動」について、家庭や幼稚園などの実際場面での観察を行い、画像としてデジタル記録し、できるだけ多くの場面でのデータを収集した。特に「食行動」に関しては、幼稚園や家庭などに協力を依頼し、幼児の昼食「弁当」それ自体や食に関連する社会的スキルについても観察し、デジタル記録した。さらに幼稚園児に面接調査を実施し、1)弁当場面での感情生起,2)弁当内容について,3)弁当を作る過程への興味、4)父親による食事作り参与,5)子ども自身の家事参加などについて質問し、食に関連する情報、家庭での養育者との相互作用についてインタビューした。 本研究が基本的に目指したのは,子どもの幼児期の食の場面を実際に見聞きすること,また,それによって,記述式の調査では得られない食行動に関する様々な視点からの情報を得ることであった。まず観察という手段をとることによって,被調査者の認識のみならず,実際の行動がどの様なものかを捉えることを試みた。その結果,子どもそれぞれの個人差はあるものの,全体的な傾向として、1)弁当(食事)を通した自己・家族に対する認識の発達、2)食を通した親子相互のやりとり、についての特徴が示唆された。 具体的なデータについては、現在解析中である。
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