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2007 年度 実績報告書

多属性意思決定に関する実験心理学的検討とモデル構成

研究課題

研究課題/領域番号 17530535
研究機関立教大学

研究代表者

都築 誉史  立教大学, 現代心理学部, 教授 (70207421)

研究分担者 行廣 隆次  京都学園大学, 人間文化学部, 准教授 (60240628)
本間 元康  立教大学, 現代心理学部, 助教 (20434194)
キーワード多属性意思決定 / 文脈効果 / 眼球運動測定 / コネクショニストモデル / 魅力効果 / 妥協効果 / 類似性効果
研究概要

多属性-多肢選択意思決定において,合理的決定基準では簡単に説明できないような非合理的な文脈効果が,近年いくつか見出されており,代表的なものとして,魅力効果,類似性効果,妥協効果をあげることができる。本研究では,認知心理学の領域で確立された実験方法と,眼球運動測定を用いて,2属性-3肢選択意思決定における文脈効果を実験的に検討することを第1の目的とした。さらに,脳神経系から抽象化されたネットワークを用いて,認知の仕組みにアプローチするコネクショニストモデルの枠組みをふまえ,多属性意思決定における文脈効果に関するモデル構成を行うことを第2の目的とした。
当初の計画通り,先年度には,上記の3種類の文脈効果に関して,眼球運動測定の実験を行った。眼球運動測定実験の結果は,停留時間とサッカードに焦点を当てて詳細に分析を行い,著者らの提案した確率的比較-グルーピングモデルの予測と比較した。本年度に,その成果のうち,魅力効果と妥協効果に関する知見を,日本心理学会と日本認知心理学会で発表した。多肢選択意思決定における文脈効果について,予備調査によって充分に吟味した刺激材料を用い,最新の実験装置によって実験参加者の眼球運動を厳密に測定した研究は,国内では本研究が初めてであり,研究の意義は大きい。著者らの一連の実験によれば,上記3種類の文脈効果のうち,魅力効果が特に顕著であった。
実験的知見の蓄積によって,当初設定した確率的比較-グルーピングモデルの仮定や挙動における改良すべき点が明らかになった。さらに,意思決定スタイルの個人差に焦点を当てた追加的な調査研究を行い,本年度,学部紀要に論文を発表した。さらに,本年度,映画を観せることによって実験参加者の気分をポジティブ/ネガティブに誘導し,多属性意思決定における魅力効果がどのように影響を受けるかに関する発展的実験も行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 追求-後悔尺度による意思決定スタイルの測定-尺度の信頼性と自己肯定意識尺度との関係に関する検討-2008

    • 著者名/発表者名
      都築 誉史
    • 雑誌名

      応用社会学研究(立教大学社会学部紀要) 50

      ページ: 93-104

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] 眼球運動測定による多属性意思決定における妥協効果の分析2007

    • 著者名/発表者名
      都築 誉史・白井 俊行・太田 亨・本間 元康・松井 博史
    • 学会等名
      日本心理学会第71回大会(発表論文集, p.885)
    • 発表場所
      東洋大学
    • 年月日
      2007-09-20
  • [学会発表] 眼球運動測定による多属性意思決定における魅力効果の分析2007

    • 著者名/発表者名
      都築 誉史・太田 亨・白井 俊行・松井 博史・本間 元康
    • 学会等名
      日本認知心理学会第5回大会(発表論文集, p.34)
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2007-05-27

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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