研究概要 |
本研究は,実践的指導力を備えた教員を育成する教員養成プログラムを開発する際の指針となる「プロフェッショナル・ティーチング・スタンダード」を開発し実用化することを目的としている。2年めである本年度は,次の研究を実施した。 1.研究代表者(土井)及び研究分担者(谷塚・村瀬)が室員となっている「信州大学教育学部臨床教育推進室」において,教育学部附属学校園及び長野市・松本市内小・中学校の教職員との連携を推進しながら,教職志望学生,特に1・2年次生の臨床経験の内容と評価について検討した。その結果,「教育臨床基礎」「地域教育演習」等の授業科目において,教職志望学生に臨床経験の場を提供することができた。 2.他大学等で作成が進んでいる教員スタンダードに関する情報収集を行った。特に,研究分担者(谷塚・村瀬)が,横浜国立大学第2回教員養成改革フォーラムに出席し,横浜国立大学で作成している「横浜スタンダード」に関する情報収集・資料分析を行った。その結果,教員養成初期段階における臨床経験においても,学生の課題意識を明確にした上で活動に参加することの有効性が検証された。 3.都道府県・政令指定都市における教員採用試験募集要項を収集した。その結果,採用側が求めている望ましい教師像の方向性が明らかになった。このことにより,望ましい教師像の方向性を意識しながら,教員養成初期段階における臨床経験の内容や評価体制を構築することが必要であることもわかった。 4.本研究課題に関連して,次の1件の研究発表を行った。越智康詞・土井進・東原義訓・伏木久始・武者一弘・村瀬公胤・谷塚光典・山口恒夫・山崎保寿,「教員養成GP」への取組み-信州大学のこれまでとこれから-.日本教師教育学会第16回研究大会(課題研究II「『教員養成GP』と教師教育」),山梨大学,平成18年9月24日.
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