研究課題/領域番号 |
17530588
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研究機関 | 聖徳大学 |
研究代表者 |
西村 美東士 聖徳大学, 人文学部, 教授 (90237743)
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研究分担者 |
福留 強 聖徳大学, 人文学部, 教授 (30316856)
清水 英男 聖徳大学, 人文学部, 教授 (60337772)
齋藤 ゆか 聖徳大学, 生涯学習研究所, 講師 (20406747)
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キーワード | 青少年問題 / 社会化 / 支援理念 / 文献分析 / 青少年教育 / 家族問題 / フリーター / 韓国 |
研究概要 |
「キーワードの抽出と、その出現率の量的把握」については、研究代表者の作成した新たなドキュメンテーション約400件を分析した。その結果、たとえば、1990年代半ばまでの「個性」ヒット率が「社会性」ヒット率を上回っていた状況が、2000年頃からほぼ2〜3倍の高率で「社会性」が上回る逆転現象が継続していることなどが明らかになった。次年度は他領域の関連文献も加え、これを確かめるとともに、文脈まで含めて細部にわたり分析する。なお、30数年にわたり継続されてきた『青少年問題文献集』の発行中止が決まっている。これに代わり、インターネットを通してデータベースを公開する本研究の意義は大きい。その場合、文脈まで含めた分析のために、文献要旨をより内容を表すものにすることが重要である。そのため、原著者の著作権を侵害しないドキュメンテーションの方法を工夫した。また、研究者、実践家の多くが「長文要旨」さらには全文掲載によって自著の二次利用を希望していることも明らかになった。現在、該当機関等から、チラシ、プログラム等の生データを含めて文献を収集している。次年度は、自由語検索の容易なデータベースの特性を生かした方法を開発し、公開したい。家族問題に関しては、とくに「引きこもり」について30件の代表的文献を分析し、個人化傾向を全否定しない社会化支援として、社会資源の活用等の議論の積極性を評価した。子育て支援における家族問題の視点の重要性も見いだした。フリーター等の事項に関しては、いわゆる「独立系のフリーター」に関する社会学的分析などを、教育関連の文献と対照させ、学際的研究・実践の必要と不足の実態を指摘した。その他、韓国実地調査の機会を得て、ユネスコ等の関連文献を分析するとともに、研究者と討論を行った。その結果から、韓国青少年開発院等における政策と緊密な連携をとった研究の推進と、その成果公開に基づく社会化支援の意義を指摘した。
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