研究概要 |
シンガポールにある国際バカロレア(IB)・アジア太平洋地域事務所を訪問し、Judith Guy所長から国際バカロレア・プログラムの特徴、アジア太平洋地域における加盟校の状況、及び教科外の活動の評価方法について多くの情報を得た。また、IB加盟校の指導者やコーディネーターのための評価に関する資料(Diploma Programme assessment Principles and Practice)と手引き書(Vade Mecum)を同氏から入手した。これらの資料を詳細に読むことにより、CAS(創造性・活動・奉仕)、TOK(知識の理論)、Extended Essay(課題論文)などの教科外活動の位置づけと評価方法がさらに明らかになるものと確信している。 国内のIB認定校では、加藤学園暁秀中高等学校、広島インターナショナルスクールを訪問し、それぞれの学校のプログラム担当者からCASの内容や評価方法等についての情報を得た。また、IB認定校ではないが国際バカロレアのプログラムの一部を採用・実施している広島の学校法人AICJ鴎州学園、及び福岡の修猷館高校を訪問し、それぞれの学校での実施内容についての情報を得た。 国際バカロレア・プログラムは、DP(ディプロマ・プログラム),MYP(ミドル・イヤーズ・プログラム),PYP(プライマリー・イヤーズ・プログラム)の3つのプログラムからなるが、DPは、コースを修了して試験に合格すれば、大学入学資格を得るというだけではなく、成績によっては、ある科目は大学の単位として認められることがある。つまり、高校在籍中に大学の単位をいくつか取得できるプログラムでもあると言える。高校と大学の接続を考慮したものに、AP(アドバンスト・プレースメント)とアーリー・カレッジ・ハイスクールがアメリカ合衆国にはあるが、これらと国際バカロレア・プログラムとの違いについても調査を進めている。
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