本年度は、「ゲーミング・シミュレーション教材『地球環境サミット』」を開発することを目的とし、以下のような手続きをとった。 (1)環境問題に関する調査研究 地球環境問題に関する史的考察と現状把握のための調査研究を実施し、時代における地球環境問題の特色や問題解決に向けた対策などについて把握した。今日における環境問題の特色や問題への対処をめぐる各国間の協調や対立点などを明らかにした。 (2)環境教育に関する調査研究 今日でも我が国の環境教育が、一方で事実・事象の提示のみに終始する事実提示型の授業、他方では美化運動や個人の心がけの問題に帰着する態度主義的な授業に2分されることを確認した。本調査に基づいて環境教育の授業実践の実態と今後のあるべき方向性について検討した。また、海外の環境教育については、目下、調査継続中である。 (3)教材「地球環境サミット」の設計 環境問題に関する調査研究に基づき、教材「地球環境サミット」の設計(場、シナリオ、プロファイルの設計)を行っている。 場の設計:地球温暖化防止京都会議という議論の場を設定した。 シナリオ:「1992年に気候変動枠組条約採択されたものの、その後の温室効果ガス排出量規制は不充分であり、第3回締約国会議、すなわち、地球温暖化防止京都会議が開催されるに至った・・・」という展開のシナリオを作成中である。 プロファイル:日本、アメリカ、中国、NGOなど、国家や国際組織の代表者のプロファイルを作成中である。
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