18年度においては、教材「地球環境サミット」の作成を行うことを目標とし、具体的には、直接対面型教材「地球環境サミット」とインターネット型教材「WEB・地球環境サミット」との2種類を作成することとした。前者は、教室における授業実践に活用し、後者はインターネット上で活用するものであった。 (1)教材「地球環境サミット」直接対面型の作成 地球環境問題は、様々な問題があるが、本教材では京都議定書以降の地球温暖化対策についての各国やNGOを含めた交渉の場をシミュレートしている。地球温暖化国際交渉に関する文献調査研究に基づき、場の設定、シナリオ作成、プロフィール(役柄)作成を行い、教材として作成した。しかしながら、教材の試行段階で温暖化問題をめぐる各国の交渉等が複雑なために、単純化を図るための手続きに時間をとった。目下、温暖化交渉のなかでも「原子力発電所」の評価をめぐる議論に特化して教材の完成に向けて作成を続けている段階である。 (2)教材「WEB・地球環境サミット」インターネット型の作成 インターネット上においても広く活用できる教材を作成するために、インターネットを活用し、特に掲示板を活用したリアルタイムで対話的な教材を構想して準備を進めた。別な教材を用いて掲示板を活用して、ネット上における議論のリハーサルを行ったが、広く公開するに当たっては、いわゆる「あらし」対策をしなければならないことを確認し、目下ネットにおける本教材の活用について再構築しているところである。環境教育教材は、クイズ形式や知識伝達形式のものが圧倒的に多いが、本教材はネット上におけるすなわち、e-ラーニング教材の新しいあり方を構想している。 (3)リハーサルに基づく教材「地球環境サミット」の修正 直接対面型教材とインターネット型教材の双方にっいて、大学生・大学院生を対象に試験的にリハーサルを実施しており、教材の完成をめざしている。
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