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2008 年度 実績報告書

数学教育における直観幾何と論証幾何の構成的な接続による図形領域カリキュラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17530653
研究機関信州大学

研究代表者

伊藤 武廣  信州大学, 教育学部, 教授 (00015827)

研究分担者 宮崎 樹夫  信州大学, 教育学部, 教授 (10261760)
キーワード図形教育 / 直観幾何 / 論証幾何 / カリキュラム
研究概要

●証明の学習の諸相を整理する枠組みの構築
証明に関する3つの捉えを基に,3つの軸(証明の構造を学習する軸,証明する活動を学習する軸,証明の機能を学習する軸)を定め,これらの軸に基づいて証明の学習を規定する可能性について考察した。その上で,3つの軸のうち,証明の構造を学習する軸と,証明する活動を学習する軸に着目し,各軸の諸相を次のように特定した。
■ 証明の構造を学習する軸の諸相:(1)証明を全体として構成・認識する,(2)特称命題と全称命題の関係を構成・認識する,(3)特称命題と全称命題の諸関係を組織化する。
■ 証明する活動を学習する軸の諸相:(a)証明する活動に伴う内的な過程を全体的に進展する。(b)総合的推論と解析的推論によって中間命題を派生する。(c)二種類の中間命題の関係網に基づいて,前提と結論の間に演繹的な推論の連鎖を確立する。
これらの二つの軸を組み合わせることによって,証明の学習を9つの相に区分し,これらを各軸の諸相の階層性に基づいて次の3つに類型化した:証明の構造,証明する活動の全体的な学習,証明の構造と証明する活動の関係的な学習,証明の構造と証明する活動の統合的な学習。
以上の枠組みから,ある類型の学習のために,いかなる類型及び諸相の学習が前提とされるべきか/この枠組みにおいて,従来から意図されてきた学習がどこに位置づくのか/ある類型の学習が充実されるために,どのような学習が新たに意図されるべきであるのかが明らかにされる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Cognitive Incoherence of Students Regarding the Establishment of Universality of Propositions through Experimentation/Measurement2008

    • 著者名/発表者名
      Miyazaki, M.
    • 雑誌名

      International Journal of Science and Mathematics Education 6(3)

      ページ: 533-558

    • 査読あり
  • [学会発表] 中学校数学における証明の学習の諸相を整理する枠組みの構築 : 証明の構造と, 証明する活動に焦点をあてて2008

    • 著者名/発表者名
      宮崎樹夫
    • 学会等名
      日本数学教育学会 第41回数学教育論文発表会論文集
    • 発表場所
      筑波大学
    • 年月日
      2008-11-01

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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