キャリア教育プログラムは、平成16年度にキャリアI開講、平成17年度にキャリアIIの開講と、段階的な開発が進んでいる。チェックテストによる自己評価では、キャリアI・IIどちらの講座も、実施前後で全項目意識レベルがアップするなど、学生のキャリア形成意識の向上をサポートできている。 多くの学生は、行動の経験が少ないため自分自身に自信が持てず、新しい行動に踏み出せず悩んでいる傾向が強い。また高校までの、"与えられた問題を解き1つの正解を出す"という学びに慣れているため、大学での、"自分で学びを見つけ""自分の方法で""自分だけの正解を導き出す"という学びに戸惑い、「自分にとって必要な学びが何か分からない」、「何をすればいいのか分からない」、という悩みも聞かれる。 キャリア講座で自己分析を行い、社会状況・職業知識を持ち、初対面の人と協同での課題発見解決を体感することで、自分自身のキャリアと自発的に向き合えるようになり、「自分の中の強み(好きなこと、得意なことに)気づけた」、「やる前に無理と諦めず行動にうつせるようになった」、「自主性の大切さに気づけた」「人の気持ちを考えて話せるようになった」、「自分がこれから何に取り組めばいいのか明確になった」など、これまで思い込んでいた自分自身の殻を打ち破れたと感じている学生も多い。これは、学生が自分の潜在的な価値観や能力に気づき、目標が明確になり、目標達成のために行動を起こすことの重要性に気づけたということであり、講座受講によってエンパワメント効果が発揮された結果と考えられる。
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