沖縄の高校生が描く高齢期生活イメージ、高齢期思考度(自分自身の高齢期について考えた事があるか)、高齢者支援度(高齢者にどのような事をしてあげているか)、高齢者機能認知(高齢者の役割をどのように捉えるか)についてアンケート調査を行った。対象者は、平成17年度沖縄県高等学校入学定員より、地区ごとに割り出し、1200人余から回答を得た。データの一部分析を終了した。なお、現在までに明らかになったのは以下の事柄である。 ・高齢期生活イメージに関して 高齢者とふれあった経験のある高校生は高齢期生活イメージがプラスになる割合が有意に高かった。しかし、具体的なふれあい方や、祖父母との同居による影響はあまり見られなかった。授業の影響では、高齢者と直接ふれあう授業がイメージを高くする傾向があった。高齢期生活イメージプラス群は高齢期思考度、高齢者支援度も高かった。このことから、高齢期生活イメージをプラスにすることの重要性が示唆された。 ・高齢期思考度に関して 高齢者とのふれあいの有無、祖父母との同居、高齢者との交流の具体的項目には有意な影響はなかった。自分の地域が好きかどうかは有意に影響しており、男子は地域が好きなほど高く、女子は逆であった。地域行事への参加は参加度が高い程高齢期思考度も高かった。授業の影響では、「施設高齢者との交流」「地域の高齢者との交流」のように高齢者と直接ふれあう授業を受けた経験のある高校生の高齢期思高度は男女とも有意に高かった。 ・高齢者支援度 高齢者とふれあったことによって、男子は有意に高くなっていた。祖父母との同居は男女とも影響がなかった。地域に対する態度は高齢期思考度と同様な結果が得られた。高齢期支援度が有意に高くなった授業は高齢者と直接ふれあう授業であった。
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