研究課題/領域番号 |
17530683
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
渡部 信一 東北大学, 大学院教育情報学研究部, 教授 (50210969)
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研究分担者 |
熊井 正之 東北大学, 大学院教育情報学研究部, 助教授 (60344644)
為川 雄二 東北大学, 大学院教育情報学研究部, 助手 (30351969)
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キーワード | インターネット / 特別支援サイト / 質的評価研究 / デジタルコンテンツ / 成人自閉症者 |
研究概要 |
プロジェクトの第2年目となる今年度は、本研究課題に関し、2つの活動を行った。 第1に、1年目に引き続き、成人自閉症者に対しインターネットを活用する実践を行った。自閉症者がパソコンを共同で使用し、興味を持つホームページを閲覧することで会話が促進し、他者との関係をより深めることができる可能性や、ホームページで示された場所に具体的に行こうとする自発的な行動を誘発できた。自発的な行動を誘発させる上で有効であったホームページは、地図を用いた検索や、顔写真や現場の状況を表す写真が豊富に用いられており、内容やその場の状況などが視覚的・直感的に把握できるよう工夫されたものであった。これらの研究成果を、日本教育工学会誌に投稿し公表した。(永澤精一・熊井正之・渡部信一(2007):自閉症者のインターネット活用が行動に及ぼす影響.日本教育工学誌,30(4)) 第2に、特別支援サイトのデジタルコンテンツを対象として、質的評価のアンケート調査を実施した。コンテンツの内容に関するもの、コンテンツの提示の仕方に関するもの、有効性に対して疑問を呈するものなど様々な意見が得られた。質的な評価として、個人情報の保護や人権侵害になるような表現の防止、障害者向けに開発された特別なブラウザでも閲覧可能なこと、簡単な操作性やアクセスのしやすさ、などの要因が抽出された。今後はこれらの要因に対して、客観的な評価基準を設定し、簡単に質的な評価が出来るよう開発を進める予定である。
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