研究課題/領域番号 |
17530688
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
大伴 潔 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (30213789)
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研究分担者 |
林 安紀子 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (70238096)
橋本 創一 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (10292997)
菅野 敦 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (10211187)
池田 一成 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (50293006)
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キーワード | 言語発達 / コミュニケーション / 評価 / 発達障害 / 言語能力 / 特別支援教育 |
研究概要 |
子どもコミュニケーション場面や学習場面で自己実現するために必要なスキルを包括的に把握する言語・コミュニケーション評価ツールを開発し、教育現場に適用することを目的とし、初年度である17年度は、以下の4点を実施した。 1)「言語理解」と「言語表出」領域については、健常児から集積したデータに基づき、この中から発達段階の指標として適切な課題(加齢に伴う通過率の増加が確実なもの)を抽出した。また、「コミュニケーション手段」と「コミュニケーション機能」の2側面から設定した課題を体系化し、最終的な評価課題の抽出を行った。 2)コミュニケーション行動をさらに精査するため、行動観察から日常生活場面での言語・コミュニケーション行動を把握するチェックリストを作成した(「言語・コミュニケーションチェックリスト」)。 3)上記の課題およびチェックリストの発達障害児における妥当性を検証するため、近隣の医療機関(S療育センター)の協力を得て、60名の発達障害児にこれらを施行し、データを集積した。さらに、発達障害児については知能検査(田中・ビネー知能検査等)を併せて施行し、課題成績との比較を行なった。その結果、IQと課題成績とは有意に相関することが示され、また、コミュニケーション行動の評価には、課題とチェックリストの併用が有効であることが示唆された。 4)発達評価バッテリーが豊富であり、特殊教育担当者と園や学校の教員と連携をとって評価レポートおよび個別指導計画を作成しているオーストラリアにおける評価ツールの活用状況や発達支援への情報提供の在り方を実態調査するため、オーストラリア(Monash University)を訪問し、学校におけるアセスメント方法、アセスメントデータの個別教育計画への還元の仕方などについて情報を収集した。
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