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2005 年度 実績報告書

格子頂点作用素代数の内部に現れるW代数の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17540016
研究種目

基盤研究(C)

研究機関一橋大学

研究代表者

山田 裕理  一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50134888)

キーワード頂点作用素代数 / 共形元 / W代数 / ヴィラソロ代数 / モンスター単純群
研究概要

本研究の目的は、格子から定義される頂点作用素代数を詳しく調べ、その内部に含まれるW代数の性質を明らかにすることである。平成16年度と17年度の2年間にわたり、E_8型ルート格子を√2倍した格子Lから定義される格子頂点作用素代数V_Lを、主として考察した。研究代表者は、本研究に先行するものとして、C.H.Lam、H.Yamauchiと共同で、E_8型拡大ディンキン図形の9個の頂点のそれぞれに対応して、V_Lの9通りのコセット部分代数Uを構成し、さらに、9通りのいずれの場合にも、Uは2つの中心電荷1/2の共形元を持つこと、およびその共形元の性質がConwayとMcKayにより研究されたモンスター単純群の2A元の性質と対応することを見出した。実際、9通りのコセット部分代数Uは、2つの2A元の積が属する9通りの共役類1A,2A,3A,4A,5A,6A,4B,2B,3Cとそれぞれ対応する。この研究を踏まえ、今年度はコセット部分代数Uの構造を詳しく解析して、以下の成果を得ることができた。
1.コセット部分代数Uは、2つの中心電荷1/2の共形元により頂点作用素代数として生成されることを証明した。
2.コセット部分代数Uはヴィラソロ代数あるいはW代数を含み、その加群としてUを調べることにより、9通りのそれぞれの場合についてUの既約加群を決定した。
3.Uの既約加群の分類およびフユージョンルールを基にして、Uがムーンシャイン頂点作用素代数に含まれるのであれば、McKayが予想したE_8型拡大ディンキン図形とモンスター単純群の2A元2つの積との対応が、すべて証明できることを示した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] McKay's observation and vertex operator algebras generated by two conformal vectors of central charge 1/22005

    • 著者名/発表者名
      C.H.Lam, H.Yamada, H.Yamauchi
    • 雑誌名

      International Mathematics Research Papers 2005・3

      ページ: 117-181

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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