• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

格子頂点作用素代数の内部に現れるW代数の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17540016
研究機関一橋大学

研究代表者

山田 裕理  一橋大学, 大学院経済学研究科, 教授 (50134888)

キーワード頂点作用素代数 / W代数
研究概要

本研究の目的は、正定値偶格子から定義される格子頂点作用素代数の内部構造を詳しく解析すること、特に部分代数として現れるW代数を調べることである。部分代数としては、位数3の自己同型による固定点全体のなす部分代数、すなわちオービフォールドに注目する。出発点となるのは、通常のA_2型ルート格子を√<2>倍した格子から定義される格子頂点作用素代数の、A_2型ルート系のコクセター元から引き起こされる位数3の自己同型によるオービフォールドである。このオービフォールドには、中心電荷が4/5のW_3代数と中心電荷が6/5のW_3代数のテンソル積が含まれていることが、以前から知られていた。また、これら2つのW_3代数の既約加群の分類も完成している。平成18年度では、田辺顕一朗と共同で研究を進め、上記のオービフォールドの既約加群を分類した。既約加群の間のフュージョンルールについても、その一部を決定することができた。さらに、この成果を基に、リーチ格子から定義される格子頂点作用素代数について、位数3の自己同型によるオービフォールドの研究に着手した。このオービフォールドは、モンスター頂点作用素代数とも密接に関係する興味深い頂点作用素代数であり、平成19年度以降も継続して研究する計画である。なお、アメリカのオハイオ州立大学(2006年6月13日)、台湾の国立成功大学(2006年9月8日)、京都大学(2006年12月20日)および山形大学(2007年3月19日)で開催された研究集会ならびにセミナーにおいて、上記の研究成果を発表した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Vertex operator algebras, Extended E_8 diagram, and McKay' s observation on the Monster simple group2007

    • 著者名/発表者名
      C.H.Lam, H.Yamada, H.Yamauchi
    • 雑誌名

      Transactions of the American Mathematical Society 359号

      ページ: 4107-4123

  • [図書] 数理物理への誘い6(小嶋 泉 編)、第2話(モンスター単純群と頂点作用素代数)2006

    • 著者名/発表者名
      山田 裕理
    • 総ページ数
      230
    • 出版者
      遊星社

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi