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2005 年度 実績報告書

正標数の代数多様体の数論と幾何に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17540027
研究種目

基盤研究(C)

研究機関広島大学

研究代表者

伊藤 浩行  広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60232469)

研究分担者 齋藤 夏雄  広島市立大学, 情報科学部, 助手 (70382372)
廣門 正行  広島市立大学, 情報科学部, 助手 (40316138)
キーワードCalabi-Yau多様体 / 正標数 / 特異点 / 準楕円曲面 / 超特異K3曲面 / モジュライ空間 / 楕円曲面
研究概要

本年度の研究実施計画に基づいて以下の課題について研究を行った。
(1)正標数の楕円曲面のモジュライ空間と関連する話題について、従来より進展中であった標数2における有理特異点の変形から得られる有理楕円曲面の族に関して、その退化の様子やMordell-Weil格子の構造決定、更には族の中での特殊化の様子を具体的に方程式で書く下すことを行い、従来複素数体上で得られていた知見を最も困難と思われる標数2の場合に得ることが出来た。また、上記の族全体をFrobenius基底変改することにより得られる超特異K3曲面の族についても研究を行った。(代表者伊藤による。)
(2)正標数の準楕円曲面のファイバー積から得られるCalabi-Yau多様体の研究とそれに伴う特異点の研究に関して、過去にあった分担者廣門の準楕円曲面と楕円曲面によるファイバー積によるCalabi-Yau多様体の構成に関する研究を参考にしつつ、新たに準楕円曲面同士のファイバー積による種々のCalabi-Yau多様体の構成を行った。その結果、標数2及び3においてそれぞれ新たに5種類のCalabi-Yau多様体が見つかった。特にこれらの中には、低標数特有の標数0への持ち上げ不可能な多様体の例や一般ファイバーが特異であるファイバー構造をもつものもあり、低標数の代数幾何学への重要な貢献の一つとなった。また、これらCalabi-Yau多様体を構成する上で必要になる3次元クレパント特異点解消について、一般に低標数の特異点解消は非常に複雑で困難であるが、具体的な特異点のクレパント解消について種々の結果が得られた。(代表者伊藤、分担者廣門、齋藤による。)
(3)標数が2の場合の2次被覆で現れる特異点の分類に関しては、全ての特異点が分類されたわけではないが、これまで散発的に得られていた特異点を2次被覆という視点から整理仕直し、標数0との相違に関して追及を行っている。(分担者廣門、齋藤による。)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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