研究課題
基盤研究(C)
本研究は、フロベニウス環の構造解明とそれに関連する問題の解決を目的とする、3カ年計画の研究である。研究1年目の今年度は、2年目以降の実質的な研究に向けた準備期間と位置づけ、以下の役割分担のもと、研究達成のために必要となる情報の収集と分析を重点的に行った。・吉村 浩(研究代表者):フロベニウス環と関連する問題の総合的研究(研究統括)。・大城 紀代市、久田見 守:「Faith予想」の解決を視野に入れた、フロベニウス環から派生するHarada環などのアルチン環の構造研究とノイマン正則環の表現論。・菊政 勲:局所フロベニウス環の分類を目指した研究。特に、計算機代数によるフロベニウス環の解析実験。国内外の研究集会に出席して問題解決のための基礎的な資料と情報の収集を行った。また分担者との研究セミナーを集中的に行い、集めた情報を分析し総合するための基礎的研究を進めた。その結果、根基の3乗が0となるフロベニウス多元環の低次元の場合の分類に関する結果を得ることができた。また、非可換な次数付き局所準フロベニウス環の具体的な構成方法とその分類に向けて、2年目以降の研究の足がかりとなる成果を上げることができた。今年度に得られたこれらの部分的な研究成果を、代数学会議(Algebra/Coalgebra Conference in Cairo,エジプト・カイロ、2006年3月25日-30日)において発表した。また、結果をまとめてこの会議の報告集に投稿する予定である。今年度の基礎研究で得られた成果を分担者と共に詳査・分析した結果をふまえて、来年度以降は目標達成のためのより実質的な研究を継続的に推進していく。
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Advances in Ring Theory, Proc.of the 4-th China-Japan-Korea International Conference, World Scientific
ページ: 106-117
Comm.Algebra (印刷中)