研究課題/領域番号 |
17540035
|
研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
宮崎 誓 佐賀大学, 理工学部, 教授 (90229831)
|
研究分担者 |
前田 高士 琉球大学, 理学部, 教授 (30229306)
尼崎 睦実 広島大学, 大学院・教育学研究科, 准教授 (10243536)
尾形 庄悦 東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (90177113)
野間 淳 横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (90262401)
寺井 直樹 佐賀大学, 文化教育学部, 准教授 (90259862)
|
キーワード | Castelnuovo-Mumford / syzygy / free resolution / projective curv / del Pezzo surface |
研究概要 |
射影多様体のCastelnuovo-Mumford量についての研究を引き続き進めました。射影曲線の種数の上限を曲線の次数・余次元で表すCastelnuovo型の不等式を用いて、Castelnuovo-Mumford量の上限を研究する問題に取り組んでいます。前年度、投稿して論文の結果に基づいた内容をMax Planck研究所およびライプチヒ大学で開催された国際研究集会で発表し、関連の研究者とその問題について議論しました。この結果は、Castelnuovo-Mumford量の上限を満たす曲線は有理線織曲面の因子となり、次の上限を満たす曲線はdel Pezzo曲面上の因子となる、ということです。射影曲線の場合は、Castelnuovo-Mumford量とCastelnuovo型の式の近さは、デルタ種数による射影多様体の分類に、0と1の場合にはある種の対応があることを示しています。この結果の類似として高次元の射影多様体で、座標環がCohen-MacaulayもしくはBuchsbaumである場合には、上限を満たす場合は、多様体が有理線織多様体の因子となり、次の上限を満たす場合はdel Pezzo多様体の因子となる結果が得られました。Huneke-UlrichのSocle補題が一つの鍵になっています。できるだけ、基礎体の標数に依らない形での拡張が望ましいのすが、一区切りをつけるために、論文を準備中です。また、研究分担者を中心に2月に佐賀大学で研究会を開きました。15名ほどの参加があり、代数的観点からの射影多様体やその極小自由分解についての話題についての講演について議論しました。特に、「有理曲線がCastelnuovo-Mumford量の上限に近いときの有理曲線の定義式」、「トーリック多様体の3次元、4次元の場合の定義方程式」については、研究の余地があり、来年度の研究課題の一つだと位置づけています。
|