研究課題
基盤研究(C)
多様体上の滑らかな有限群作用の固定点集合の接空間は、作用の微分によって、群作用が入り、群の表現とみなせる。いかなる表現が接空間としてあらわれるか考察を行った。球面に関しては、とくに固定点集合が2点の場合が固定点集合の次元が0であるケースでは本質的である。このとき、接空間は同型であるかという問題は1960年に提出されたSmith問題で、多くの研究者のよって考察されている。非可解群のような群の構造が複雑な群に対する考察は、B.Oliverによるディスク上の接空間の結果を用いる手法が一般的で、その背景には、ディスク上の作用と球面上の作用に違いはないだろうという推測がなされていたと思われる。本研究では、球面上に1点の固定点集合をもつ有限群作用を許容する群、オリバー群に注目する。このとき、球面上の作用を構成できる条件が知られており、その条件をどのような群がみたすか考察を行った。パワロウスキー、ソロモンにより示された、奇数位数のオリバー群や、多くの非可解ギャップ群に対する証明のアイディアに習い、実共役類の個数が2つ以上あるための十分条件をあげ、その条件を満たす冪零群を完全に決定した。さらに、冪零群となる商群の考察と、その十分条件が非可解群で成立するかどうかを考察することにより、6次交代群の自己同型群を含む2つの群をのぞく、すべての非可解群で、同型でない接空間をもつ有限群作用の存在を示した。森本の最近の結果と合わせると、非可解群はすべて解決した。また、求めた十分条件は、可解群についても適用できるクラスがあることを示した。
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The theory of transformation group and its ap-plications, RIMS Kokyuroku 1569
ページ: 170-179
The theory of transformation group and its applications, RIMS Kokyuroku 1569
Methods of Transformation Group Theory, RIMS Kokyuroku 1517
ページ: 78-31
Newe volution of Transformation Group Theory, RIMS Kokyuroku 1449
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New evolution of Transformation Group Theory, RIMS Kokyuroku 1449