研究課題/領域番号 |
17540095
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
高倉 樹 中央大学, 理工学部, 助教授 (30268974)
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研究分担者 |
三好 重明 中央大学, 理工学部, 教授 (60166212)
落合 啓之 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (90214163)
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キーワード | シンプレクティック多様体 / 運動量写像 / シンプレクティック商 / 余随伴軌道 / 指標公式 |
研究概要 |
研究計画調書に記したテーマである、シンプレクティック商の不変量の構造に関して、研究代表者高倉は、鈴木太郎との共同研究を行なった。その結果、任意の単連結コンパクト単純リー群の余随伴軌道の直積からシンプレクティック商として得られる多様体について、そのシンプレクティック体積やコホモロジー交叉積の母関数を有限和の形に表す一般的な公式が得られた。これは、2次元および3次元特殊ユニタリ群に対して以前に得られていた結果の、大幅な一般化になっている。ただし今回の公式は低次元特殊ユニタリ群の場合ほど明示的でなく、和に現れる各項は、ある超幾何型の定積分の形で与えられる。 一方、これらの量を無限和の形に表す公式は前年度までに得られていた。しかしながら上記の有限和公式は、無限和公式が(現在のところ)存在しないような場合、すなわち極大トーラスや放物型部分群の作用によるシンプレクティック商の場合にも適用できるものになっている。 なお、上記の公式の証明は、コンパクト・リー群の既約表現のテンソル積における自明表現の重複度およびその漸近挙動を、ワイルの指標公式および積分公式を用いて解析することによりなされる。 この他に、研究分担者・落合は、マーラー測度についての結果(黒川信重との共同研究)、ある種の擬リーマン対称空間上の不変超関数についての結果、非可換調和振動子のスペクトルゼータ関数の特殊値に関する結果、対称対に対するベキ零軌道に関する結果(西山亨・C.B.Zhuとの共同研究)、ある微分方程式の逐次近似とその極限についての結果(服部哲弥との共同研究)、を本年度発表した。
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