研究課題
3年計画の2年目には、(1)統計ソフトRによる古代シリア語の解読ソフトの理論的考察とソフトのパッケージ化を試みた。古文書からの古代シリア語の抽出に伴う様々な困難に対処するアルゴリズムおよびその単語の意味との対応付けをルートシステムによる手法を考え(古文書中の汚れの偏微分方程式によって定義されるFLOWによる自動削除などを含む)、Rによる実装を試みた(Tan-Sakata-Sadahiro(2006))。70%は実現できたが、Rの特徴として、文字表示しスクロールさせるときに画面が乱れる、FLOWによる汚れの削除に時間がかかりすぎるなどの欠点が分かった。3年目ではTCLTKによるGUI画面と、CによるFLOW計算をRと協調させ、また文字判別と辞書へのCONSULTINGにおいて機械学習を駆使し、汎用性のあるシステムに仕上げる予定である。機械学習による文字判別には川口・山崎・西井(2006)等の考案した新しい画像判別理論が使える可能性がある。(2)顔画像、文字画像にテンソルデータ解析(PARAFAC)が重要な道具となりうる。高次元データーを単純な構造のテンソルの和として表現し意味ある成分を抽出できる(坂田(数学書房2006))。坂田・西井の論文(2006)はその代数幾何学的考察を行ったものである。3年目には前半にPARAFACのアルゴリズムの研究を行い、成果を国際学会(ISAR)で発表予定である。さらに、顔認証、文字認証、脳波解析への応用の成果を国内外(情報処理学会CH,および5-th IASTE)で発表予定である。(3)澤江はRにおけるTCL・TKの取り込み、Cとの協調について研鑽を積んでいる。さらに、澤江は画像という大量データを量子コンピューティグという新しい地平で取り扱うために、量子計算の基礎的研究も平行して行っている。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)
The Proceedings in Computational Statistics
ページ: 751-758
情報処理学会「コンピュータと古文書研究会」報告集 72
ページ: 15-23
日本リモートセンシング学会誌, 26(2),
ページ: 107--116.
Journal of Multivariate Analysis, 97(9)
ページ: 1997-2008.
8-th International Conference on Quantum Communications, Measurement and Computing (Poster Session) Book of Abstracts,
ページ: 202
47-th Sanibel Symposium in Floridaにおけるposter session I