研究分担者 |
松本 裕行 名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (00190538)
塩谷 隆 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90235507)
富崎 松代 奈良女子大学, 理学部, 教授 (50093977)
三苫 至 佐賀大学, 理工学部, 教授 (40112289)
半田 賢司 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (10238214)
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研究概要 |
ファジイ値集合の空間を,[0,1]上から閉集合の族の空間への関数と考え,とる値がコンパクト集合のときは,p次の平均収束,Levyの距離,グラフ距離および可算直積空間の位相について大偏差原理が成り立つことを証明した。また,連続な道をもつ一次元マルコフ過程の自然なクラスに入る確率過程が,研究代表者1989年に導入した双一般化一次元拡散過程となるための必要十分条件を与えた。 松本裕行により,双曲平面上のブラウン運動の水平持ち上げの具体的な表示が与えられ,指数型ウィナー汎関数の確率分布に関する結果を用いて,微分形式に作用するラプラシアンに対するセルバーグ跡公式が証明された。 塩谷隆により,定義域と値域が共に空間列である場合に,写像の列の$L^p$収束の概念が定式化された。それを元に変分収束の理論が構築された。ボアンカレの定数の有界性がある種のレーリッヒ型コンパクト性を導くことが示された。値域がCAT(0)空間であるときに、変分収束の関数解析的な結果が拡張された。 富崎松代のより,広義拡散過程の,標本路が状態区間の端点へ到達しないという条件のもとでの時刻無限大での漸近分布が示され,標本路の状態区間の端点での挙動が漸近状態に与える影響が明らかになった。 三苫至により,Chern-Simons全積分の漸近展開について,Fermi-測度にかんする積分が形式的に実行され,残りのBoson部分に関して,漸近評価の成り立つ場合があることが確かめられた。また,半田賢司により集団遺伝学におけるEwens抽出公式についての考察が行われ,ディリクレ過程の解析によりある種の一般化が得られた。
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